マイルグランプリ(3月26日 大井 サラ4歳以上 別定 SII 1600m重)
▲(1)ロイヤルボス 1分39秒6
◎(2)アジュディミツオー 3/4
△(3)クレイアートビュン 3
(4)マズルブラスト 3/4
(5)ディアヤマト 1.1/4
………………………
○(6)マンオブパーサー
△(7)ベルモントサンダー
△(9)ギャンブルオンミー
△(10)ニックバニヤン
モエレラッキー 出走取消
単810円
馬複1300円
馬単3520円
3連複3340円
3連単21820円
ロイヤルボスが、好位から鮮やかに差し切った。予測通りアジュディミツオーの逃げ。ただ、同馬らしい爆発的な加速力とはほど遠く、1コーナーまで鞍上の手綱がしきりに動く。それでも何とか主導権をとり切り、あとは貫録の一人旅。1000m通過=60.7秒、速くもなく遅くもない。
マンオブパーサー、ギャンブルオンミーと続き、ロイヤルボスは、その直後をキープした。4コーナー、ミツオーが後続をいったんは振り切り、2馬身ほどリードをとる。しかし馬群から抜け出して前を追うロイヤルボスの脚がいい。
一完歩ごとに差が詰まり、最後きっちりと交わしてゴール。「理想的な位置で競馬ができた。相手(ミツオー)が休み明けだから、直線を向いたとき勝てると思った」(張田J)。いつもながら同騎手の“勝負勘”は素晴らしい。
ロイヤルボスは、2歳時「ハイセイコー記念」以来の重賞制覇。そもそも、それからおよそ2年半勝ち星自体に恵まれなかった。中間、川崎→大井(小林)転厩もあり、ようやく軌道に乗ったということか。
元よりフリオーソ筆頭の“最強世代”、東京ダービー3着馬。潜在能力は相当高い。「いい結果が出てホッとした。状態は上向いていたし鞍上もパーフェクト。ただ、正直今日勝てるとは思わなかった。だから次走は白紙です(笑)」(三坂調教師)。
記者自身も、現時点で同馬の適性を明確にはつかめない。アメリカンボス×マルゼンスキーの血統背景(母リードスキー自身はGIIIエーデルワイス賞勝ち)。今回1600m=1分39秒6も速いとはいえず、あえて言及するなら中〜長距離型、帝王賞路線のイメージか。ともあれ、交流GI級とは“総合力”でまだまだ差がある。課題は強敵相手にもまれる競馬だ。
アジュディミツオー2着。約1年ぶり、ごく普通のケースなら十分という内容だが、同馬はかつて帝王賞でカネヒキリを一騎打ちの末、退けている。「彼は昔の彼ならず…」が、記者的にはやはり本音。ミラクルな部分があり、現役続行とすれば注目したいが(というより出走のたび心が揺れる)、もう一方で、そろそろ潮どき、後継に夢をつないでほしい(種牡馬転向)…という期待も浮かぶ。
混戦の3着争い。最後制したクレイアートビュンは、とにかくタフで逞しい。父トーホウエンペラーからはもう一段上積みが見込める。2番手から失速したマンオブパーサーはわからない。戸崎J「今日は道中モタれてしまって…」。前走金盃2000m→今回1600mで戸惑いがあったか。
ベルモントサンダー7着は、久々ながら活気のあるレースぶりで合格点がつく。地元ニックバニヤンは見せ場なし。大外枠の不利。それにしても3歳時からの成長が物足りない。