東京スプリント(4月8日 大井 サラ4歳以上 別定 JpnIII 1200m)
今季、交流Gとして新設された「東京スプリント」。そのネーミングセンスはともかく(ビミョー?)、第1回、いったいどんなメンバーになるか(特にJRA側)、ワクワクするような気分があった。発表されてみれば、5頭中、森秀行厩舎から何と4頭。ただしかし、この路線の御大・アグネスジェダイを除くと、大半が地方初出走というフレッシュな顔ぶれで、例えばビクトリーテツニーなど、海外経験もある(UAEダービー5着)一貫ダートの本格派。3走前「カペラS=中山1200m」を驚異的な末脚で差し切り、しかもレコードのおまけをつけた。追い込みにくい大井1200mをどう乗るか、ひとこと楽しみ。メイショウバトラー、リミットレスビッド、同路線の古豪が出走せず、これは感じ方にもよるだろうが、“世代交代”というより、“優勝劣敗”に近いと思う。交流地方Gは、いまだに出走ルールが判然としない(多くの場合、累計賞金)。層の厚いJRA勢。正直まだまだ見たい馬(地方競馬場での走り)がいる。ある程度、新味を引き出せる方向で優先出走権、ルール変更があってよくないか(近1年間の収得賞金順など)。もちろんファンのため。そしてこれは、売り上げにも間違いなく反映する。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎フジノウェーブ
(58・御神本)
○ディープサマー
(56・佐藤博)
▲ビクトリーテツニー
(56・横山典)
△ガブリン
(56・藤田)
△トップサバトン
(56・戸崎)
△ベルモントサンダー
(56・石崎隆)
△ゼンノパルテノン
(56・内田博)
アグネスジェダイ
(57・武豊)
ステキシンスケクン
(56・岩田)
ディアヤマト
(56・坂井)
フジノウェーブは、大井1200mのスペシャリストだ。一昨年JBCスプリント、昨年東京盃、いずれも完璧な好位差しを決めている。この条件、トータル[6-1-0-1]。結果意外な辛勝という前走「東京シティ盃」も(トップサバトンに首差)、当時逃げ馬不在、久々に自らレースを作り、そのぶんやや戸惑いがあったと納得できる。いずれにせよ、今回JpnIII新設は同馬にとって強い追い風。ここで全力投球は言うまでもない。加えて同馬自身の絶対能力。昨暮れ「カペラS=中山」はレコード決着。その“アウェー3着”は絶大な価値がある。
前述通りビクトリーテツニーの決め脚は素晴らしいが、初体験大井1200mをどうこなすか。過去東京盃を振り返っても、中団以降からの直線一気は例がなく(リミットレスビッド優勝・4コーナー6番手)、やはりソコソコの位置がほしい。馬自身のフィーリングに加え、好調・横山典Jの手綱捌きがカギを握る。前走1200mオープン勝ちガブリンも、戦歴からは瞬発力身上で、大井ダートが合うかどうか。逆にディープサマーは、昨夏「アフター5スター賞」を勝ち、続く東京盃2着。計算できるという意味で上位にとった。トップサバトンはやはりゲート難が心配で、前走を新境地と解釈しても、今回再び試金石の評価だろう。ゼンノパルテノンはダート7勝ながら1200m以下は経験がなく(1400m・5勝)、内田博J込みで連下程度。それならベルモントサンダーが穴か。現実に一昨年フジノウェーブを下したアフター5スター賞勝ちがある。