さきたま杯(5月27日 浦和 サラ4歳以上 別定 Jpn? 1400m)
「さきたま杯」は97年、当初から交流Gとして創設。その第1回目を、JRAフジノマッケンオー(根岸Sなど重賞3勝)、船橋キクノウイン(東京王冠賞など重賞4勝)の一騎打ちで幕を開けた。直線先頭に立ったキクノウインを、ゴールぎわマッケンオーがねじ伏せ優勝。ともに短〜マイル、一時代を築いた個性派で、当時の予感は、JRA対南関東、浦和1400mならがっぷり四つ、毎年好勝負になるというものだった。が、しかし、以後南関東勢の快挙は04年ロッキーアピール(6人気)1頭だけ。JRA短距離路線の充実ぶり、層の厚さに歯が立たない。現実に過去10年、ワンツーが5度、ワンツースリーも3度ある。
(1)…上位拮抗。1番人気[2-2-1-5]、2番人気[4-1-0-5]、3番人気[2-3-1-4]。大荒れがないのはむしろ2〜3人気の健闘が大きいか。4〜6人気も良積。
(2)…他地区馬注意。JRA=9勝、2着6と断然は確かだが、名古屋=2着2、3着2は注目に値する。兵庫所属馬も03年ツルマルザムライが3着(7人気)と健闘した。
(3)…リピーターの活躍。00年、02年と2勝したレイズスズランを筆頭に、セタノキング、ノボトゥルー、アグネスジェダイ。相性のいい馬は、近況を問わず注目できる。
(4)…好位差し、あるいは捲り。連対馬の決まり手は、逃げ=1、先行6、差し=11、追い込み=2。浦和コースのセオリー通り、好位から動ける馬が絶対有利だ。
※データ推奨馬
△キングスゾーン…東海(名古屋)所属馬注意のデータ。現実に同馬は、浦和に遠征して5戦、交流Gを2、2、3、3、6着の適性がある。好位差し。何とも手強い相手だ
が、3連勝馬券なら可能性。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎スマートファルコン
(58・岩田)
○バンブーエール
(59・松岡)
▲トーセンブライト
(57・安藤勝)
△キングスゾーン
(57・安部)
△リミットレスビッド
(58・福永)
△トップサバトン
(56・戸崎)
△アルドラゴン
(57・木村健)
ディープサマー
(57・川島)
クレイアートビュン
(56・張田)
ニックバニヤン
(56・坂井)
スマートファルコンは、交流グレードの寵児、申し子と呼べる馬だ。8戦6勝、2着2はいずれもGI。それも、大井→金沢→浦和→兵庫→佐賀→名古屋、さまざまな舞台、条件で結果を出してきたから、逞しさが並みではない。常に前々を好気合で進み、直線もうひと伸びするパワーとガッツ。最適距離は依然定まらない(記者個人的には中〜長距離説)が、父ゴールドアリュール(東京大賞典馬)らしさといえば、エスポワールシチーよりむしろこちらか。克服済みの浦和コース、58kgもすでに3度までクリアしている。一貫照準が明確だけに、タフなローテーションも問題なし。前走名古屋「かきつばた記念」、後続との5馬身差は決定的だ。
相手もごく普通には2頭に絞れる。昨秋「JBC」でファルコンを完封したバンブーエール、晩成型で1400mペストがはっきりしたトーセンブライト。基本的なスピード能力は前者だが、順調さを含めると後者有利の見方ももちろんできる。昨年の覇者リミットレスビッドは自身緩やかな下り坂にみえ、今年はメンバーの質も一段上がって妙味薄か。それなら、浦和コースと抜群に相性がいいキングスゾーン、歴戦のキャリアを誇るアルドラゴン。この2頭は「3連勝馬券」の穴馬として面白そうだ。南関東ディープサマーは勢いに物足りなさ。トップサバトンはやはり本来中距離馬で、時計が速い1400mだと追走に脚を使う。