戸塚記念(9月8日 川崎 サラ3歳 別定 SIII 2100m)
「戸塚記念」は過去37回、ほぼ一貫9〜10月、3歳馬最後の重賞(牝馬は11月にロジータ記念を残す)として行われてきた。クラシック上位馬が貫禄を示す年、上昇馬が勢いをみせる年、バラつきが大きいが、残念なのは、近年その勝ち馬が一線級に定着しないこと。川崎2100m、ある意味“特殊条件”で、一過性の結果も少なくないか。ただ今年は、今後“王道”を歩むべきブルーヒーロー登場。焦点とみどころははっきりしている。
(1)…波乱含み。1番人気[4-1-1-4]は悪くもないが、2番人気[0-2-2-6]とふるわない。仮に1人気が勝っても“ヒモ”が狂う傾向。
(2)…川崎VS船橋。川崎=6勝、2着4、船橋=4勝、2着6。大井は3着止
まり(3頭)の結果が続く。勝ち負けは川崎、船橋に絞られるか。
(3)…黒潮盃重視。連対20頭中9頭が、直前「黒潮盃」に出走している。残る11頭は、そのうち6頭まで前走?着の上昇馬だった。
(4)…牝馬[0-2-1-18]。アベレージは高くないが可能性はある。逃げ=2、先行=7、差し=6、追込み=5。自在型がやはり有利。
※データ推奨馬
◎ツルノゴゼン…黒潮盃、ツクシヒメ(関東オークス2着)→ブルーヒーロー(東京ダービー2着)の結果からは、風評通り牝馬勢のレベルが高い。同馬自身はクラシック未経験(脚部不安で7か月休養)だが、前走TR「芙蓉賞=2000m」を完勝し軌道修正。自在の脚、競馬センスに魅力がある。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎ブルーヒーロー
(57・真島)
○カネゼンホープ
(56・石崎隆)
▲メジャーピース
(55・戸崎)
△ツルノゴゼン
(53・山崎)
△アンビシャスガイ
(55・水野)
△ブルーラッド
(55.5・御神本)
△マルハチフォレスト
(54・金子)
チョウサンペガサス
(54・酒井)
オヤビン
(54・繁田)
トップレイスター
(53・山田信)
ブルーヒーロー中心は動かない。東京ダービー2着は、ネフェルメモリー、ナイキハイグレード目標に力の競馬。最後漁夫の利をさらわれた(サイレントスタメン強襲)ものの、世代No.1の地力、パワーは十分示した。ツクシヒメに敗れた黒潮盃は、成長分を加味してもやや太め(14kg増)。好スタートをあえて中団、差す競馬に徹したレースぶりも、持ち味を確認した意味でむしろ収穫になるだろう。シーロ×カコイーシーズ、距離2100mは願ってもない。前々を攻める力の競馬か。文字通り今度こそだ。
「芙蓉賞」組、カネゼンホープ、ツルノゴゼンの比較は、牡馬カネゼンの逆転と考えた。いかにも石崎隆J好み、本格派の追い込み馬。父マヤノトップガン、スピードに乗って重心が沈む、さすがという走りをみせる。ツルノゴゼンは前述通り有力だが、休養期間が長かったあたり、体質の弱さが少し心配。伏兵には、マイラー血統でも折り合いがつくメジャーピース、地味ながら着々と力をつけたアンビシャスガイを推す。ブルーラッドは東京湾Cの覇者だが、黒潮盃、ふがいない失速からは半信半疑。チョウサンペガサス、オヤビンら成長株はまだ経験不足の感があり、それなら徹底した直線勝負、金子J向きマルハチフォレストを上にみる。