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TCKディスタフ・展望

  • 2009年10月19日(月) 16時49分
 TCKディスタフ(10月21日 大井 サラ3歳以上牝馬 別定 SIII 1800m)

 「TCKディスタフ」は、03年新設。その年だけ準重賞扱いとされたが(大井競馬場・JBC開催)、当初から条件、距離に変更はなく、データは“計6年間”をそのまま使った。外コース1800m。「3歳=53kg、4歳上=55kg、ダートグレード勝ち馬=3kg加増」というだけのシンプルな別定で、基本的に実力馬有利。ただし、今回南関東トレード、復活を期すユキチャンが唯一58kgを課せられる。ごく客観的には“微妙”という見方になるか。同馬はゲートにも若干の不安を残し、パドックの気配などチェックすべき点はやはり多い。

 (1)…1番人気が強い。1人気=1、1、7、1、4、1着、2人気=5、5、6、2、1、11着、3人気=6、14、9、6、5、7着。1人気の信頼度は相当高く、その相手をどうひねるか。

 (2)…船橋優勢。船橋=4勝、2着2、大井=2勝、2着3。他は03年ノースシェーバー(笠松)の2着があるだけ。数字上はかなり偏っている。

 (3)…トゥインクルレディー賞と関連。連対12頭中、8頭が同レースに出走している。04年プルザトリガー、年アウスレーゼは連勝だった。

 (4)…差し馬台頭。逃げ=0、先行1、差し=6、追込み=5。先行馬の連対は昨年パフィオペディラムしか例がない。驚くほど追い込み有利。

 ※データ推奨馬

 ◎ベルモントプロテア…船橋所属馬、前走トゥインクルレディー賞2着。JRA・5勝の実績があり、兄にベルモントアクター(重賞3勝)など、元々南関東と縁が深い。混戦向き、息の長い末脚に特長がある。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◎ユキチャン
(58・今野)
○ベルモントプロテア
(55・石崎駿)
▲トーセントップラン
(55・坂井)
△ツクシヒメ
(53・山田信)
△トワイライトワルツ
(55・張田)
△デザートレジーナ
(55・戸崎)
△ラインジュエル
(55・真島)
キープザチェンジ
(55・左海)
アウスレーゼ
(55・的場文)
トウホクビジン
(53・尾島)

 ユキチャンの能力を信頼した。ある意味“衝撃的”だった地方(川崎)トレード。しかし同馬の適性、今の立場(地方G出走には賞金不足)を思えば、これは間違いなく英断で、同時に彼女のスター性、集客力…、南関東競馬全体としても、無条件で歓迎できる。
 
 ともあれユキチャンは、昨夏「関東オークス=交流GII」圧勝、2100m2分14秒7のレースレコードで駆け抜けた。人気、話題性、その一人歩きではけっしてなく、実力の裏付けが明確に存在する。以後足踏みは、最高潮のライバル(ヤマトマリオン)が走り過ぎたこと、自身ゲート難を出したこと。今回移籍がリフレッシュ、復活につながれば、文字通りの転機だろう。中間ゲート練習を並行してじっくり乗られた。58kgは力で相殺。大井コース1800mも、TCK女王盃2着がある。

 ベルモントプロテアはJRA・5勝馬。前走「トゥインクルレディー賞」2着でいよいよ本領をみせてきた。兄に「マイルグランプリ」などを制したベルモントアクター。持続力のある末脚が1800でさらに生きる。

 そのトゥインクルレディーで、最も惜しい競馬(四角12番手から4着)をしたトーセントップランが3番手。こちらもJRA・3勝馬らしい底力がある。

 ツクシヒメは、今春オークス2着、黒潮盃勝ちの成長株だが、前走大敗(トゥインクルレディー12着)がどうにも解せず、当日の気配をみたい。

 以下、ハイレベル道営で牝馬オープンに定着したトワイライトワルツ、しらさぎ賞勝ちデザートレジーナ。好調ラインジュエル、キープザチェンジが、展開に恵まれて3着候補か。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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