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京成盃グランドマイラーズ・展望

  • 2009年10月26日(月) 13時00分
京成盃グランドマイラーズ(10月28日 船橋 サラ3歳以上 別定 SIII 1600m)

 「京成盃グランドマイラーズ」は97年新設。各年レベル差の大きい重賞だが、02年ネームヴァリュー、03年エスプリシーズなど、GI級も制しているから、“格”が低いわけでもない。ごくオーソドックスな船橋1600m、斤量も大きくは開かない別定戦。どちらかといえば「勢いより実績…」の傾向がある。なお06年だけは「京成盃スカイライナースプリント=1200m」の名称、条件で実施。データはそれを除く“9年間”とした。

 (1)…上位拮抗。1番人気[3-1-0-5]を、2番人気[4-1-1-3]が凌いでいる。3番人気[0-3-1-6]。大波乱は少ないが、組み合わせが難しい。

 (2)…船橋優勢。船橋=7勝、2着7だから圧倒的。以下、大井=1勝、2着1、川崎=1勝、2着1と大きく離れる。迷ったら地元馬。

 (3)…4歳馬が強い。4歳=4勝、2着2とリード。ただ昨年はコアレスデジタル優勝、8→7歳の決着で、高齢馬も軽視できない。

 (4)…先行有利。連対した18頭のレースぶりは、逃げ=4、先行=4、差し=10。4コーナー6番手以降からは、ほとんど好走例がない。

 ※データ推奨馬

 ◎モエレラッキー…すべて合致する推奨馬とはいえないが、4歳であること、スピード型(先行)であること。同馬は今回8か月ぶり。しかし、03年ジーナフォンテン(2着)、05年ベルモントストーム(1着)、07年ブルーローレンス(2着)など、意外なほど休み明けの実力馬が好走している。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◎フリートアピール
(56・和田)
○モエレラッキー
(56・張田)
▲クレイアートビュン
(56・的場文)
△セレン
(54・石崎隆)
△エースオブタッチ
(56・佐藤博)
△マンオブパーサー
(56・内田博)
△フサイチギガダイヤ
(56・戸崎)
ベルモントギルダー
(56・真島)
サウンドサンデー
(56・今野)
ギャンブルオンミー
(56・繁田)
メイホウホップ
(56・桑島)

 難解な一戦になった。人気どころの大半が、それぞれ、「久々」「距離微妙」「気性難」など死角を抱え、そもそもどの馬が人気になるか、その動向自体が読みにくい。ただ1つ明確なのは、昨週末からの降雨で、スピード勝負、切れ勝負必至ということ。まず持ちタイム(千六だけでなく)をチェックすべきか。54〜56kgの別定戦で、その点では実績上位馬有利といえる。

 フリートアピールを狙った。気分優先、ムラなイメージのまま7歳秋を迎えたが、マークした“A級5勝”は、いずれもハイレベルかつ好時計。例えば大井1400mに1分25秒8の時計があり、これは重賞級(過去東京シティ盃など)に遜色ない。距離1600mは経験が少ないものの、道営時1勝、しかも当地重賞「王冠賞」(2着に7馬身差)だけに、むしろベストに近いだろう。前走休み明け「日本テレビ盃=JpnII」5着。強敵相手、差す競馬で善戦ならここにつながる。ハイペースの3〜4番手から抜け出す形をイメージした。

 モエレラッキーも前述通り好条件がそろっている。重賞2勝、「クラウンC」「東京湾C」とも左回りで行き脚スムーズ。久々ながらいきなり勝負態勢は間違いない。前走「浦和栄冠賞」でブルーラッドに完敗したクレイアートビュンは、使い詰めで気配重視。それでもマイル前後は乗りやすく、実績上、素直に3番手の評価とした。「東京記念」2着セレンは、末脚勝負の個性派で好きな馬だが、今回2400m→1600m、戸惑いがないかどうかやはり気になる。以下、捲る脚に凄みを加えたエースオブタッチ、レース巧者マンオブパーサー。戸崎Jを据えたフサイチギガダイヤは、逃げにこだわるぶん安定感が薄い。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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