ハイセイコー記念(11月4日 大井 サラ2歳 定量 SII 1600m)
旧「青雲賞」(68〜00年)。00年ハイセイコー死亡、翌年秋からメモリアルレースとして名称変更された。言わずもがな“クラシック登竜門”。しかし現実には、97年優勝ゴールドヘッド(羽田盃)を最後に、翌春のクラシック馬が出ていなかったが、昨年優勝のナイキハイグレードが久しぶりに羽田盃を優勝している。ちなみにハイセイコー自身は72年、4コーナー先頭というレースぶりで7馬身差圧勝劇を演じている。
(1)…上位拮抗。1番人気[2-3-2-3]、2番人気[4-3-0-3]、3番人気[2-1-2-5]。上位人気馬はほぼ互角の可能性を持っている。
(2)…地元優勢。大井=7勝、2着4と、伝統的には断然強い。ただここ3年に限ると川崎=2勝、船橋=1勝。昨年は船橋のワンツーだった。
(3)…ほどよいキャリア。優勝馬の平均キャリア=4.1戦、同2着馬4.1戦。昨年ナイキハイグレード→シュバレスクも、そろってここが4戦目だった。
(4)…ゴールドジュニアー注目。前哨戦の勝ち馬=不、1、7、2、6、1、2、1、3、14着。絶対ではないが関連はやはり深い。道営出身馬[0-1-1-16]は意外な不振。
(5)…先行有利。連対馬は、逃げ=5、先行=6、差し=7、追込み=2。個性、脚質がはっきりしない段階だが、前々を進める馬にチャンスが大きい。
※データ推奨馬
◎マグニフィカ…おそらく1番人気。昨年ハイグレードと同じ、船橋・川島正行厩舎所属馬で、「ゴールドジュニアー」勝ち、今回5戦目のキャリアもピタリと嵌る。前2走からは先行差し自在、相手なりに動けるイメージ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎マグニフィカ
戸崎
○ガナール
坂井
▲ドラゴンキラリ
桑島
△ジーエスライカー
石崎駿
△ラストキング
酒井
△ショウリュウ
的場文
△テラザクラウド
今野
タイセイアドミラル
真島
グランドマルク
吉田稔
ウインクゴールド
森
マグニフィカの素質、可能性をそのまま買った。4戦4勝。船橋デビュー戦を1分00秒8、好時計で制し、以後一貫大井照準にエリート路線を歩んでいる。特筆したいのは、一戦ごとにテーマを持ったレースぶり。折り合い優先、差す競馬にあえてこだわり、センスと瞬発力を磨いてきた。前走「ゴールドジュニアー」も、エンジン全開は直線ラスト100m、ほんの一瞬。結果1.3/4差ながら思惑通りの勝利とみえる。父ゼンノロブロイ、姉にエロージュ(今春・桜花賞3着)。510kg台、悠揚とした馬体にもクラシック候補らしい風格がある。
ガナールは距離延びて3連勝。若駒離れした豪快な末脚で個性と能力をアピールした。道中外々をグイグイ動く粗削りなレースぶりが、逆に何とも魅力的。父ザカリヤ(NHKマイルC・2着など)、1600mベストとイメージでき、マグニフィカを平均ペース型、ややジリ脚と考えれば直線逆転も十分浮かぶ。ドラゴンキラリは鎌倉記念2着。完成度の高い道営・ナンテカと1.1/2馬身差ならほめられてよく、大井コースも[1-2-0-0]とフィーリングが合っている。1200m2連勝(新馬→特別)ジーエスライカーは、父サウスヴィグラス、筋肉質の馬体、重心の低い走法などスプリンターと思えるが、器自体大きいだけに、単騎逃げなら脈も出るか。以下、前走脚質に幅をみせたショウリュウ、いい脚を長く使うテラザクラウド。