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ローレル賞・展望

  • 2009年11月09日(月) 00時00分
 ローレル賞(11月11日 川崎 サラ2歳牝馬 別定53kg SIII 1600m)

 「ローレル賞」は02年新設。02・03年は早春、浦和桜花賞トライアルとして行なわれ(02年ラヴァリーフリッグ優勝)、以後、03年から晩秋に移行、暮れの「東京2歳優駿牝馬=GI」、その前哨戦へとポジションが変わった。各年レベル差が大きいが、03年ビービーバーニング、05年ダガーズアラベスク、07年マダムルコント、それぞれ本番を制しているから、格が低いとも言い切れない。現時点のスピード能力、完成度が決め手となるか。ひとまずデータは“6年間”、ビービーバーニング以降に絞ってまとめた。

 (1)…波乱含み。1番人気=1、8、1、11、2、4着、2番人気=6、2、8、2、4、2着。実績(時計)が抜けている人気馬は信頼できるが、混戦の中、“押し出された人気馬”も多いということ。

 (2)…地元優勢。川崎=5勝、2着4と断然で、あとは船橋=1勝、2着2で話が終わる。道営出身馬[1-2-2-15]は案外な数字か。データ上は川崎生え抜き馬が圧倒している。

 (3)…素質馬注目。優勝馬の平均キャリア=3.5戦、同2着馬=3.8戦。道営出身ワンツーの07年を除くと、経験より素質…の結果。キャリア3戦未満の馬が5頭連対した。

 (4)…先行有利。逃げ=2、先行=4、差し=5、追込み=1。純然たる追い込みは06年エイコークック(3コーナー11番手)だけで、基本的に前々を進む脚が必須
といえる。

 ※データ推奨馬

 ◎スパンキーラビット…川崎生え抜き、デビュー2連勝。未知の魅力にあふれ、しかもレースぶりからは折り合いのつく気性にみえる。03年ビービーバーニングというより、02年パレガルニエ(鎌倉記念→2歳優駿牝馬連破)の方にムードが近い。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◎スパンキーラビット
山崎
○レギュラーサヤカ
町田
▲ハクシュウワイン
酒井
△ブルーマーサー
真島
△タカヒロフェアリー
水野
△キョウエイトリガー
柏木
△スズリスペクト
江川
ビターチョコ
左海
プリサイスクイーン
戸崎
リトルマーチン
本橋

 スパンキーラビットは大物としていいだろう。いきなり6馬身差の鮮烈デビュー。確かに相手も軽かったが、続く1500mは牡馬も交えレベルアップの特別戦。終始持ったまま1分34秒2だから、がぜん話が違ってくる。父アジュディケーティング、いかにもそれらしい加速力。パドックのしなやかな馬体、返し馬の躍動感など、いざ結果が出てみると、さすが、なるほど…とイメージが固まった。前述通り、02年パレガルニエは3戦目で1500m1分34秒台を記録し、実質南関東2歳No.1とされた馬。この時季、この時計は相当重いと判断できる。勝ちっぷりしだいで、来春クラシック(交流含め)にも夢が浮かぶ。

 レギュラーサヤカは、一昨年浦和桜花賞を制したマルノマンハッタンの半妹(父レギュラーメンバー)。前走3走目初勝利だが、1400m1分28秒7(7馬身差)なら脈が出た。480kg台、まだまだ絞れる体つき。レースぶりだけとらえれば姉以上のパワーがある。前走スパンキーの3着に食い下がったハクシュウワイン、前走浦和で1600mを勝ち切ったタカヒロフェアリーが、いわゆる“経験値”では優っている。

 以下、レース上手スズリスペクト、初コース克服を条件にキョウエイトリガー。新馬圧勝ブルーマーサーも、良血、好馬体からは伏兵の資格がある。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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