勝島王冠(12月2日 大井 サラ3歳以上 別定 SIII 1800m重)
◎(1)セレン 1分54秒1
○(2)マズルブラスト 3.1/2
(3)ヴァイタルシーズ 1.1/4
△(4)バグパイプウィンド 2
(5)ロイヤルボス 1
…………………
▲(9)ブルーヒーロー
△(10)サイレントスタメン
△(11)フリートアピール
単210円
馬複690円
馬単1100円
3連複23580円
3連単69250円
セレンが鮮やかな差し切りで重賞を連覇した。大外ヴァイタルシーズが好ダッシュ。内枠の先行型ロイヤルボス、クレイアートビュンに行く意思がなく、望外ともいうべき一人旅に持ち込んだ。39.5〜52.4〜64.4秒の超スロー。セレンは向正面、中団より後ろ、そこから外めを捲り気味に進出する。4コーナー6番手、しかし勢い、手応えの差は歴然で、それこそ一瞬のうちに勝負がついた。「(ペースが)遅かったから、それなりに乗った。強いね。デキ自体もデビュー以来最高だったと思う」(石崎隆之騎手)
セレンは通算[11-3-1-3]。前走「京成盃グランドマイラーズ」に続きタイトル2つ目。当日449kg、ダート活躍馬とすると小柄だが、とにかく全身これバネ…を思わす切れがある。道中我慢がきき、GOサインとともに一気に弾ける、痛快、爽快なレースぶり。マーベラスサンデー×ブライアンズタイムの背景は、ダート中距離向きでもあるのだろう。「斤量(58kg)克服が今日は大きい。前進している。疲れさえなければ予定通り大賞典へ…」(佐藤賢調教師)。正直1800m=1分54秒1は平凡だが、セレン自身、常に時計など相手なり。上昇度、コース適性(大井5戦・連対10割)を味方に、善戦のイメージは十分浮かぶ。
2着マズルブラストは、粘るヴァイタルを最後の最後力で捕えた。ジリ脚の先行型から7歳秋にしてモデルチェンジ。セレンとは差がついたものの、南関東オープン安定株として、息長く走れるだろう。ヴァイタルシーズは前述通り展開の利が大きく、本来マイルまでが守備範囲か。勝負どころで動けなかったクレイアートビュン、バグパイプウィンドは、結果論ながら状態に疑問がある。サイレントスタメンはジャパンダートダービー以来、25kg増だけに、ある意味納得の敗戦だった。不可解なのはブルーヒーロー。黒潮盃、戸塚記念と取りこぼし、今度こそと思えた今回も期待を大きく裏切った。競走馬の運とリズム。勝負ごとは、このあたりが微妙かつ難しい。