船橋記念(1月13日 船橋 サラ4歳以上 別定 SIII 1000m稍重)
○(1)スリーセブンスピン 59秒2
◎(2)フジノウェーブ 3/4
△(3)ケイアイスパイダー 1.1/2
△(4)プライドキム アタマ
(5)ディアヤマト クビ
……………………
(7)サミンバリオス
△(8)ストロングライデン
▲(12)テイエムシップウ
単350円
馬複430円
馬単930円
3連複950円
3連単3860円
スリーセブンスピンが押し切った。電撃の5F。むろん先行争いは激しかったが、それでも好ダッシュで主導権を握ってしまうと終始リズムのいい走りにみえた。直線入口、食い下がるサミンバリオスを突き放し、あと100m、2馬身ほどのセーフティーリード。外からフジノウェーブ、内からケイアイスパイダーが迫ったものの、印象とすると危なげなかった。「前走(浦和・オーバルスプリント)、出があまりよくなかったのに、これは…というレースをした(3着)。今日はスタートだけ気をつけて馬まかせ。最後遊ぶような面があるけど、能力は高いです」(真島騎手)。1000m・59秒2、過去5年中4位だが(昨年スパロービート=58秒5)、船橋コースは昨秋後半から砂質がかなり厚く、十分合格点の数字といえる。
スリーセブンスピンは、JRA・4勝の米国産馬(父Carson City)。一貫スピード路線(1200〜1400m)を進み、1600万で常に見せ場を作っていた。ガッシリ厚みのある馬体、回転の速いフットワークからも生粋のスプリンターか。JRAハイレベル(とりわけ短距離部門)を、改めて痛感させられた一戦でもやはりある。もう一つ。高橋三郎調教師、同スタッフは、川島正行厩舎と並ぶ“再生名人”であること(かつてのハタノアドニスなど)。この日2着、ワンツーを決めたフジノウェーブも、思えば東海からのトレード馬だ。
そのフジノウェーブ。結果的に1000mは忙しく、道中射程圏へ追い上げるまで相当に脚を使った。対スリーセブンスピン、同斤量57kgだけに完敗だが、当日14kg増の馬体、パドックから落ち着いた雰囲気など、むしろ円熟という見方もできる。ベスト大井1200m、手ごろな相手ならもうひと花あるだろう。3着ケイアイスパイダーは、船橋1000mスペシャリスト(3勝)らしく非凡なキレ。ただこちらは軽量51kgで、オープン相手となると一つ壁を感じさせる。プライドキム小差4着は底力だが、順調に使えないぶん、先への展望は描きづらい。ディアヤマトは出遅れを大外強襲。まともなら3着はイメージできる内容で、今後短距離路線に固めそうだ。穴馬に推したテイエムシップウは流れに乗れず追走で終了した。気配抜群とみえたストロングライデンとともに、今回は“位負け”という言葉が当たるか。