川崎記念(1月27日 川崎 サラ4歳以上 定量 JpnI 2100m良)
◎(1)ヴァーミリアン 2分12秒7(レコード)
○(2)フリオーソ クビ
△(3)テスタマッタ 1.1/2
▲(4)ゴールデンチケット 2
△(5)マイネルアワグラス クビ
……………………
△(6)ボンネビルレコード
単130円
馬複250円
馬単340円
3連複780円
3連単1770円
ヴァーミリアンがGI・9勝の偉業を達成した。主導権を握ったフリオーソと、直線1Fに及ぶ叩き合い。それでもゴール際の手ごたえ、脚さばきなど、まだ若干の余裕があり、着差“クビ”以上に危なげなかった。「スタートがうまく切れたし、道中2番手はイメージ通り。いいレースができました。この馬には本当に頭が下がる」(武豊騎手)。2100m・2分12秒7は、エスプリシーズ(04年)以来、6年ぶりのレコード更新。自身3年前圧勝時(アジュディミツオーに6馬身差)を、0.2秒短縮した。武豊Jの、満ち足りた晴れやかな笑顔にも説得力がある。
検討記事でも書いたが、ヴァーミリアンの“現在”は、全盛時と比べ少しだけかげりが出ている。明けて8歳。スピード型(例えばエスポワールシチー)相手のめまぐるしい競馬には、ひと息対応しづらくなったこと。しかし、この日のように相手を1頭(フリオーソ)、それを目標にすんなり進む形なら、まだまだ王者の走りができる。日本ダート界、歴史的名馬としていいパワーとガッツ。「前々を動く作戦は鞍上とも話をしていた。相手(フリオーソ)もしぶとかったけど、ヴァーミリアンらしい競馬でしょう。GI・10勝? もちろんそれが目標です」(石坂調教師)。最も近いターゲットといえば、やはり「帝王賞=大井6月30日」に落ち着くだろう
フリオーソは3年連続の2着だった。ただ昨年カネヒキリと1/2馬身差より、“いい勝負”を演じた印象があり、それは上がり37.1秒の数字にも表われている(ヴァーミリアン=36.8秒)。「目標にされてしまった。(馬が)頑張っただけに少し残念」(川島正行調教師)は納得できるが、同馬自身、この状態がキープできれば改めてチャンスが浮かぶ。テスタマッタ3着は好走と思う。中間ノド手術などで評価が揺れたが、道中スムーズに折り合い、上がり36.9秒(メンバー中第2位)。距離克服も含め収穫がきわめて大きい。ゴールデンチケットは4番手のまま、バテもせず伸びもせずの結果だった。ひとまず経験を積んでいる段階と判断する。マイネルアワグラスは10kg増。補欠出走でもあり今回はこんなものか。ボンネビルレコードは追走終了。以後大井復帰(再転入)の予定と聞いたが、上り目となると難しい。