エンプレス杯(2月24日 川崎 サラ4歳以上牝馬 別定 JpnII 2100m)
「エンプレス杯」は、95年から交流G移行。いきなりホクトベガが2連覇を果たし、以後シルクフェニックス、ファストフレンドも同じく連覇。総じて“リピーター”が強いレースだ。近年、2勝馬こそ出ないものの、ジーナフォンテン、レマーズガール、トーセンジョウオーなど“常連”が、長いスパンで活躍している昨年優勝ニシノナースコールも、一昨年の2着であり、雪辱を果たした形だった。
前半おおむねスローに流れ、しかしきついコーナーゆえ一気にペースアップする川崎2100m。フィーリングが合うかどうかで、結果が大きく変わってくる。
(1)…上位拮抗。1番人気[3-2-3-2]は悪くないが、2番人気[0-2-2-6]と低調で、代わりに3番人気が[4-2-2-2]と、数字上最もいい。
(2)…JRA対船橋。JRA=6勝、2着8、船橋=4勝、2着2。極端な結果としかいいようがなく、川崎、浦和、他地区遠征馬は苦戦している。
(3)…TCK女王盃。直前TCK女王盃(大井)との関連からは、その2着馬=2、2、5、2、1、1、6着が強調できる。年齢は4〜7歳、特に偏りもみられない。
(4)…自在脚質。逃げ=5、先行=6、差し=8、追込=1。穴は昨年シスターエレキング(2着)が代表する逃げ馬だが、やはり理想は好位差し。
※データ推奨馬
◎ウェディングフジコ…TCK女王盃2着。内ラチ沿いを鋭く伸び、地方ダートOKのパワー、勝負根性を同時に示した。記者予測では3番人気(あるいは4番人気)。川崎リピーターではないが、十分こなす感触がある。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎ラヴェリータ
(55・岩田)
○ウェディングフジコ
(55・菊沢徳)
▲ツクシヒメ
(54・山田信)
△コスモプリズム
(54・戸崎)
△ヤマトマリオン
(56・幸)
△ブラボーデイジー
(55・武豊)
△テイエムヨカドー
(55・森)
シスターエレキング
(55・庄司)
タカヒロチャーム
(54・町田)
トウホクビジン
(54・本橋)
ラヴェリータの能力を素直に買った。昨夏「関東オークス」「スパーキングレディーC」と別格の強さで牝馬G連破。とりわけオークスは自然流の先行で直線独走、最後手綱をセーブする余裕があった。以後「武蔵野S」5着、「兵庫GT」3着。いずれも骨っぽい牡馬相手だけに収穫が大きく、同時に自身の適性、進むべき道も、ほぼ不動に固めている。すらりと手足が伸びた体型、イメージ以上に折り合いのつくレースぶり。中〜長距離ベターは間違いない。再三書いたことだが、この状況(地方遠征)における岩田Jは、まず絶対の信頼を寄せられる。
データ推奨馬のウェディングフジコを本線にとる。前走「TCK女王盃」は、抜け出したユキチャン(今回感冒で回避)をインから強襲、首差まで迫ってみせた。「ターコイズS」快勝など芝オープンで通用する絶対能力。実績からは左回りがむしろ巧い(中京と東京でともに2勝)。
南関東勢ではツクシヒメ。昨夏オークス2着、ラヴェリータとの5馬身差をどう埋めるかだが、血統、馬格、レースぶり、すべてに2100m向きのパワーを感じる。前走時(女王盃4着)10kg増で、当然上積みも大きいだろう。実績上位ヤマトマリオンは、昨秋放牧休養以来リズムが悪く気配しだいの評価になるか。むしろ馬体維持(460kg台後半)を条件にコスモプリズム。不器用ながら決め脚自体は一級品だ。もう1頭注目は、芝GI・2着があるブラボーデイジー。ただダートは1戦4着だけの経験で、正直このパターンは不発が多い。