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ダイオライト記念・展望

  • 2010年03月08日(月) 22時49分
 ダイオライト記念(3月10日 サラ4歳以上 別定 JpnII 2400m)

 「ダイオライト記念」は、96年から統一G。その初年度をホクトベガが圧勝した…。何やら当欄、このフレーズは“慣用句”になってしまい、ファイルをめくり返すたび、彼女の恐るべき強さ、怪物性を、改めて思い知る。ともあれ、距離2400mの長丁場、近年では特殊条件ということらしく、例年“リピーター”の活躍が大きく目立つ。2年続けて連対した馬を列記する。マイターン、インテリパワー、パーソナルラッシュ、フリオーソ…。キーワード、共通項といえば、一つ“重厚さ”になるだろう。脚質とは直接関係なく、スタミナ、持続力に優れたタイプ。06年はヴァーミリアン、その出世レース(パーソナルラッシュに6馬身差)にもなっている。見方によってはレース自体、GI格の評価が可能だ。

 (1)…人気馬。1人気[5-3-0-2]の数字は絶大で、当然大きく荒れた年もない。あえて特筆といえば、3人気[3-2-2-3]の高率。

 (2)…JRA優勢。JRA=6勝、2着8。前述通りJRAからは例年、おおむね自信に満ちたステイヤーが目標を絞って登場する。

 (3)…若さに注目。明け4歳=5勝は特筆に値する。リピーター活躍の傾向とは異なるが、結局ここを契機に本格化する馬が多いこと。

 (4)…先行有利。逃げ=4、先行=10、差し=4、追込=2。道中スローが大半で、ある程度の機動力、器用さが要求される。

 ※データ推奨馬

 ▲フサイチセブン…JRA明け4歳、ダート6戦4勝の成長株。今回補欠出走(ラッシュストリート回避)だが、前走「アルデバランS=オープン」、トライセンドの1馬身差2着だから潜在能力は見劣らない。好位から反応よく動ける気性。ややうがった見方だが、内田博Jなら“3番人気”か。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◎フリオーソ
(56・戸崎)
○セレン
(56・石崎隆)
▲マコトスパルビエロ
(56・安藤勝)
△フサイチセブン
(55・内田博)
△ロールオブザダイス
(56・岩田)
△マイネルアワグラス
(56・松岡)
△ナイキハイグレード
(55・川島)
サイレントスタメン
(55・金子)

 フリオーソの3連覇に期待する。同馬は「全日本2歳優駿」「ジャパンダートダービー」「帝王賞」、GI・3勝。しかし、自身ベストパフォーマンスというなら、文句なく08、09「ダイオライト記念」2連覇で、一昨年=5馬身、昨年=4馬身、いずれも自然流に先行し直線余裕残しの独走だった。道中もまれず、のびのび走れる長距離が向いていること、春先ピークを迎える体質であること。絶対能力はもちろん、とにかくこの時季、このレースで別次元の強さをみせる。直前「川崎記念」、ヴァーミリアンに首差2着(昨年カネヒキリに1/2差)だから、ローテーション、ステップの点でも、万全、盤石といえるだろう。一見GI並み、好メンバーの今回だが、鞍上・エース戸崎は力関係を熟知している。おそらく強気強気の競馬で結果を出す。

 対抗セレン。前走「金盃」は不本意だったが、大賞典力走後、不得手の道悪、レース前落鉄…、いわくエクスキューズはいくつもある。それより何より、今回2400m、長距離適性が改めて問われる一戦だろう。この顔ぶれならペースはそう緩くない。天性の切れ、爆発力を、超一流ベテラン・石崎隆Jがどう生かすか。血統、育ち、脚質…、さまざまフリオーソとは好対照で、その意味でも、期待と興味が大きくなる。JRA勢ではマコトスパルビエロ。従来ジリ脚のイメージだったが、昨秋「日本テレビ盃」、楽勝態勢のフェラーリピサを差し切り、これは違うと実感した。相性のいい船橋。本質平均ペース型で長距離も悪くない。データ推奨フサイチセブンも素質馬だが、このパターン、“未知の魅力”“内田J”が重なって人気が上がると妙味が薄く、それなら、実績、しぶとさでロールオブザダイス、マイネルアワグラスを上位にとる手か。南関4歳馬、ナイキハイグレード、サイレントスタメンは、もう一度胸を借りる。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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