東京湾C(5月4日 船橋 サラ3歳 別定 SIII 1700m)
「東京湾C」は、今年第24回目を迎える3歳重賞。かつては師走12月、3歳最後の重賞として行なわれ、今思えば“晩成型”だったイナリワン、アマゾンオペラ、さらにエスプリシーズらが勝っている。04年からは、「羽田盃」「東京ダービー」、その中間に施行時季が定着し、意義、役割りも明確になった。04年優勝アジュディミツオーが、いきなりダービーを射止め、以下、06年シャイニールック4着、07年ウエスタンローレル5着だから、トライアルとして機能している。昨年勝ち馬ブルーラッドはダービーこそ8着だったが、秋にJpnII「浦和記念」を制覇した。中〜長距離型、成長株の登竜門…そう考えると注目度は低くない。
(1)…波乱含み。春に変わった前6年、1番人気=2、10、1、6、3、3着、2番人気=3、1、4、12、1、2着、3番人気=1、3、2、14、9、4着。馬単は、6年中5度まで3000円以上だった。
(2)…船橋決着。船橋=5勝、2着5。そのワンツーが4度ある(04年はワンツースリー)。川崎=1勝、2着1。他場所は08年モエレラッキー(大井)3着が1頭だけ。
(3)…上昇馬。重賞初挑戦馬=5勝、2着4は見逃せない数字といえる。比較して羽田盃組[0-0-0-6]、クラウンカップ組[1-2-4-19]。こちらは不思議なほど低調。
(4)…先行有利。逃げ=3、先行=4、差し=5、追込み=0。明確な差し切りといえる07年ウエスタンローレルも、四角3番手まで追い上げていた。総じてスピード優先。
※データ推奨馬
▲ツクバソヴール…船橋所属、ここまで[3-3-0-1]の成長株であること。対戦相手の比較からは格下だが、父ゴールドアリュール、おそらくこの時季、成長期にかかってくる。好位差しで新境地をみせる可能性。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎ブンブイチドウ
56坂井
○テラザクラウド
55戸崎
▲エスケイガナール
54山田信
△ツクバソヴール
54左海
△リュウノボーイ
54菅原勲
△ポップコーン
55酒井
△ボヘミアン
54張田京
マグニフィカ
55石崎駿
ナンテカ
56町田
ショウリュウ
55的場文
ブンブイチドウの能力を信頼する。前走「羽田盃」3着。確かにシーズザゴールド、マカニビスティーと5馬身差は大きいが、自身パドックの印象などまだ立派すぎる体つき。水の浮く道悪、不利な位置取り(向正面11番手)を加味すれば、ぎりぎり合格点としてもいい。遡って昨暮れ「全日本2歳優駿=GI」2着はまさしく豪脚。南関東クラシックに挑む同世代中、最低限No.3の評価はできる。アフリート×アサティスの血筋からも先細りはないだろう。一枚落ちの顔ぶれ。いい勝ち方(直線一気)で弾みをつけるか。船橋コースは、昨秋平和賞2着だからフィーリングが合っている。新コンビ・坂井Jも、“馬を動かす”タイプだけに、相性よしとイメージした。
テラザクラウドは前走川崎「クラウンカップ」2着。理想的な形で抜け出したポシビリテにゴール際鋭く迫った。充実度、左回り適性が大きく光り、今や重賞ハンターとなった戸崎Jの選択からも計算のつく有力馬か。
▲エスケイガナールは平和賞3着、ニューイヤーC・2着。現状いい脚一瞬の印象だが、反面勝負どころで反応がよく、今回4か月ぶりでもいきなり動くと判断した。父メジロベイリー。地味ながら成長力の期待はある。データ推奨馬としたツクバソヴールは、ひとまずここが試金石。もまれる競馬をリラックスして走れるかどうか。素質の高さは随所に感じる。
船橋1勝が圧巻だったリュウノボーイに再び菅原勲騎手。こちらは正念場という言葉が当たるか。以下、道営ハイレベルを重くみればポップコーン、ボヘミアン。デビュー3連勝マグニフィカも、中間どう充電したか興味が大きい。