スマートフォン版へ

京成盃グランドマイラーズ・回顧

  • 2010年06月14日(月) 00時00分
 京成盃グランドマイラーズ(6月9日 船橋 サラ3歳以上 別定 SIII 1600m稍重)

△(1)ディアーウィッシュ 1分38秒5
○(2)トーセンアーチャー 3
(3)ヴァイタルシーズ 3/4
◎(4)ハチマンダイボサツ 1.1/2
△(5)ブルーラッド ハナ
……………………
(6)フリートアピール
△(7)ルースリンド
▲(10)レオエンペラー
△チェレブラーレ 競走除外

単350円
馬複640円
馬単1350円
3連複6200円
3連単29730円

 ディアーウィッシュが鮮やかに逃げ切った。内(3番枠)から絶好のスタート。同じく好発ヴァイタルシーズが(7番枠)折り合う作戦をとったこともあり、35.4〜47.6〜59.8秒、数字上ハイペースながら、気分のいい一人旅に持ち込めた。フリートアピール、ロイヤルマコトクンが押しながら好位キープ、少し離れてトーセンアーチャー、ブルーラッド、ハチマンダイボサツ。結果的に有力どころが追走で息切れした。1分38秒5(レースレコード)。とりたてて軽い馬場でもなく(同日B3=1分41秒4)、勝ち馬の快走、少なくとも今日のところは無条件で賞讃できる。

 ディアーウィッシュは父クロフネの6歳牡馬。JRA・3勝、しかし1000万昇格後は先行力が通用せず、例えばトーセンアーチャー、レオエンペラーと比較してはっきり格下の戦歴だった。それが船橋転入で再び大きく開花する。「無理なくハナを切れてスムーズな競馬ができた。力まないで走れる。自分の展開になってしまえば相当強い」(今野騎手)。血統的背景はもちろんだが、JRA=地方、流れの違いがやはり大きく、よくも悪くも地方に合う馬、合わない馬、落差がはっきり出るということだろう。「勝つとすればこういう競馬(主導権をとって完全燃焼)。自分としてはそのままのイメージでした。(船橋の)環境に適応して結果が出た。そこが何とも嬉しいです」(出川克調教師)。同師はかつてアブクマポーロを育てている。「馬優先主義」「ユックリズム」がモットー。「次走は状態をみながら柔軟に。1800mあたりも考えています」。同厩舎は6月10日時点で今年28勝、連対率など「5割」に近い。

 トーセンアーチャー・2着。前述通り勝ち馬より格上だから少し残念。それでも忙しい1600m、追い出して長い脚を使ったあたり、JRAオープンはダテではない。今後どこを使えるか難しいが、ひとまず好発進。権利を得て大井1800〜2000m、適条件なら一線級で計算できる。ヴァイタルシーズ・3着は、水野騎手・好判断。差す脚はないものの、すんなり流れに乗れればしぶとく粘る。3連単高配当。どこか頼りないイメージだが、馬券的には常に「盲点」となっているか。◎ハチマンダイボサツはスタートひと息。元来ズブい気性らしく大きく置かれた。最後合格点の4着だが、次走牝馬同士でも、やはり前崩れが条件になる。ブルーラッドが復調気配。3〜4コーナー勝負どころで遅れたが、ゴール際の叩き合いで闘志がみえた。次走一変のムードがある。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング