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ローレル賞・展望

  • 2010年10月25日(月) 00時00分
 ローレル賞(10月27日 川崎 サラ2歳 牝馬 別定 SIII 1600m)

 「ローレル賞」は、03年から“2歳牝馬重賞”に条件変更(その前2回は3歳牝馬)。以後、暮れの大井「東京2歳優駿牝馬=SI」トライアルとして大きな役割を持ってきた(1〜3着馬に優先出走権)。03年ビービーバーニング、05年ダガーズアラベスク、07年マダムルコントが、この2レースを連勝。ただ各年レベル差が大きいことは事実で、08年ヴィクトリーパールなど、結果的に“生涯一度の大駆け…”となってしまった例も少なくない。さて今年のなりゆき。素質馬(期待馬)が真価をみせるか、あるいは好調な早熟タイプが押し切るか。メンバーを見渡して正直迷う。

 (1)…波乱含み。1人気[2-1-0-4]は必ずしも悪くないが、2人気[0-4-0-3]と連対率で上回る。そしてこのワンツーは、過去7年間1度もない。3人気[0-0-0-7]。狙えばまったくの人気薄か。

 (2)…地元優勢。川崎=5勝、2着5は断然に近い数字といえる。他は船橋=1勝、2着2、大井=1勝。2歳牝馬、ホーム有利は当然で、昨年キョウエイトリガー(大井)逃げ切りは、展開、道悪の利が大きい。

 (3)…素質馬。優勝馬の平均キャリアは3.7戦、2着馬も同じく3.7戦。“経験”より“素質”“潜在能力”という傾向か。連対14頭中8頭までが1勝以下(未勝利1頭)。中途半端な実績は信用できない。

 (4)…自在型。逃げ=1、先行=6、差し=6、追込み=6。もまれてひるまないタイプを注目したい。ジョッキーでは町田騎手が、過去4戦騎乗して2、10、1、2着。このアベレージは特筆できる。

 データ推奨馬

 ▲ゴールドターフ…川崎所属、1勝馬。時計不足は確かだが、前走牡馬相手の「鎌倉記念」を経験、今回町田Jに手が戻る。父ゴールドアリュール、半姉に07年「東京プリンセス賞」を制したアグネスターフ。大穴としての期待は浮かぶ。

◎ピーチマキアート 53戸崎
○オリークック 53坂井
▲マルヒロブライティ 53本多
△ツルノボサツ 53的場文
△クイーンサバンナ 53今野
△ソニア 53川島
△トーセンドール 53真島
ゴールドターフ 53町田
カイルア 53石崎駿

 ピーチマキアートの素質をとった。南関東ダートに抜群の実績を誇るクロフネ産駒(ホワイトメロディー、ユキチャン、ブラボーデイジーなど、特に牝馬)。マキアート自身はまだ新馬戦(1000m)1勝だけだが、それでも不良馬場をきっちり差したレースぶりに、大器然としたムードがあった。2番手でスッと折り合った競馬センス、GOサインから弾けるような瞬発力。馬体などすらりと脚長、フットワークも大きいだけに、本質マイル〜中距離型のイメージだろう。以後2戦2、5着ながら、前走は川崎1500mをスムーズに動き、ここへの試走を済ませている。いわゆる玉石混交の組み合わせだけに、潜在能力と上昇度を買ってみたい。新進・月岡厩舎所属、戸崎J鞍上。今年の2歳馬、大井全体のレベルも悪くない。

 相手にみたオリークックも大井1勝馬。しかしこちらはより完成度が高い印象で、前走牡馬相手の「鎌倉記念」を差しに構えて4着だった。父フィガロはハーミアと同じ。小柄でも精神面に強さがあるか。

 船橋2戦2勝マルヒロブライティは、今回試金石の評価とした。今回初コースになること、2勝いずれも少頭数の1番枠であったこと。父トワイニングはやや早熟(記者私見)という判断をしている。むしろ前2走、牡馬成長株に食い下がったツルノボサツ(父マイネルセレクト)が、今回的場文Jに手替わりして面白そうだ。クイーンサバンナ(父ビッグサンデー)、ソニア(父アドマイヤマックス)もスピード面は互角。データ欄推奨ゴールドターフは、今回時計を1秒半ほど詰める必要がある。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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