スマートフォン版へ

マーキュリーC

  • 2012年07月15日(日) 18時00分
 登録のあったランフォルセが休養のため回避となれば、ここはシビルウォーに久々重賞制覇のチャンス。昨年のブリーダーズゴールドC、白山大賞典は、いずれも前が競り合って、中団に控えたこの馬が直線とらえて突き放すという強いレース。3走前のダイオライト記念は、前の3頭がハイペースで飛ばしてこの馬におあつらえ向きの展開かと思ったが、まったく見せ場をつくれなかった。しかし前走帝王賞はいつもどおり前を行くJRA勢の有力馬からやや離れた中団を追走し、勝ったゴルトブリッツにこそ離されたものの、直線伸びてエスポワールシチー、テスタマッタという両GI・JpnI馬に迫っての4着。今回は実績的にもこの馬が最上位。盛岡の南部杯やこのレースは、実力以上に着差がつく傾向があるだけに、昨年のブリーダーズゴールドCの再現があるかもしれない。

 ピイラニハイウェイは、今年2月の佐賀記念で重賞初制覇を果たし、続くダイオライト記念では前の有力馬が競り合って飛ばした流れを離れた中団で溜め、ゴール前で一気に迫った。粘ったランフォルセには半馬身及ばなかったが、ワンダーアキュート、フリオーソという実績馬に先着したのは価値がある。ほかにダートグレード勝ち馬がシビルウォーしかいないというメンバーだけに、展開次第では勝つ可能性も十分。

 JRA勢のほか3頭にはオープンクラスでの勝ち星はないものの、グランドシチーは仁川Sで5着のあと、ここ2戦連続で2着。距離的にも得意とするところで、実績馬2頭にどこまで迫れるか。まだ5歳だけに、ここを勝てなくても、ダートのオープン特別や、メンバーの薄い地方のダートグレードなら近いうちに勝てるチャンスもありそう。

 フリソは前走大沼Sで、2着のグランドシチーからコンマ5秒差の4着。スエズは前々走で準オープンを卒業して、前走のオープン特別は惨敗。この2頭は、上記3頭のどれかが崩れたときに馬券圏内が狙える。

 地方馬はいずれもダートグレードでの実績に乏しく、対するJRA勢がいずれもオープン格付けでは馬券圏内を望むのは難しい。ただ、3歳ながら挑戦してきたアスペクトが52キロという軽量を生かしてどこまで逃げ粘れるかには注目したい。

◎14.シビルウォー
○06.ピイラニハイウェイ
▲09.グランドシチー
△04.フリソ
△11.スエズ

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング