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得意の船橋コースでクリソライト/ダイオライト記念

  • 2017年03月14日(火) 18時00分


◆まるでクリソライトのためのレースかのよう

 ダイオライト記念が、まるでクリソライトのためのレースであるかのようだ。現在は2000mを超えるダート長距離の有力馬がきわめて手薄になっていて、さらに名古屋グランプリを連覇した牝馬のアムールブリエの引退で、ますますライバルがいなくなった。

 クリソライトは、JpnIのジャパンダートダービー勝ちはもう4年も前のことだが、その後に制している国内のグレードレースは、日本テレビ盃にダイオライト記念2回と、JpnIIの計3勝はいずれも船橋が舞台。昨年は同じ左回りのソウルで圧倒的なレースぶりも披露した。そのほかグレードを勝っているのはユーロビートとマイネルバイカだけで、ともにJpnIIIを1勝だけ。クリソライトの実績は断然だ。惨敗しているのも強敵相手のGI/JpnIがほとんどで、条件が揃ってマイナス要因が見当たらない。

 だからといって3連覇確実かといえば、そんな簡単なこととも思えず、逆転候補には目下3連勝中の4歳馬マイネルトゥラン。東京2100mを連勝して臨むということであれば、同じ左回りで、地方競馬の中では砂もそれほど重くなく、コーナーがゆったりしている船橋競馬場は絶好の舞台といえそう。

 地方勢では、やはりダートグレード実績のあるユーロビート。一昨年マーキュリーCを勝ったあとは勝ちきれないレースが続いたが、前走2600mの金盃で強い勝ち方をしているように、地方重賞やJpnIIIあたりなら大きく崩れることはない。今回はレースの格付けこそJpnIIだが、クリソライトを除けばJpnIII以下の実績馬しかいないというメンバーだ。

 クラージュドールも差はない。前走金盃は直線猛然と追い込んで3着までだったが、スタートでタイミングが合わず鐙が外れてしまい、そこから立て直す間に離れた最後方からのレースとなってしまった。それがなければ勝っていたかもしれないレースだった。

 白山大賞典を制しているマイネルバイカは、昨年のマーキュリーCでは、内が極端に深くなった馬場や展開に左右されたところがあって惜しい3着だった。今回、休養明け2戦目で上積みがあればチャンスはある。

 地方初参戦となるグレナディアーズは、あまり経験がない距離や左回りなど克服しなければいけない条件がいくつかあり、恵まれて3着まで。

◎クリソライト
◯マイネルトゥラン
▲ユーロビート
△クラージュドール
△マイネルバイカ
△グレナディアーズ

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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