7頭立てと少頭数になったが、昨年の結果を見ればこれも仕方ない。JRA勢5頭が掲示板を独占して、6着のクラキンコは5着のロールオブザダイスから4馬身離されていた。勝ったシビルウォーからは3秒3差。JRAがこうした一線級の顔ぶれになると、同じ門別2000メートルの地元重賞とは4秒前後も勝ちタイムが違う。今年もJRA勢5頭のうち4頭がダートグレード勝ち馬で、唯一重賞タイトルがないメイショウタメトモも昨年の川崎記念やこのレースで2着があるという実績馬が顔を揃えた。

　実績的にもテスタマッタかシビルウォーかという対戦だが、頭はテスタマッタで。低迷した時期が長かったが、昨年の東京大賞典から久々に岩田騎手が鞍上となって以降は、1勝、3着4回。しかもそのうち4戦がGI・JpnI。実績的にも、勝負になるのは帝王賞でエスポワールシチーとともに2着争いを演じたシビルウォーのみ。

　シビルウォーは昨年のこのレースが重賞初制覇で、白山大賞典も強い勝ち方で連勝。その後しばらく勝てなかったものの、前走マーキュリーCは早めの仕掛けから後続を寄せ付けず圧勝。戸田調教師によると、暖かくなって調子を上げてきたそうで、そうして見ると、昨年のブリーダーズゴールドCの前の勝ち星もその前年8月の関越Sで、やはり夏がいいようだ。昨年末の東京大賞典、そして今年の帝王賞が、ともにテスタマッタ3着でシビルウォーが4着。そのGI・JpnIの2戦は定量戦なのに対して今回は1キロ差がつくだけに、その点では逆転も考えられる。

　ピイラニハイウェイは、今年2月の佐賀記念が7歳にしての重賞初制覇。続くダイオライト記念も前が競り合う速い流れで中団に控え、ゴール前猛追して接戦の2着に食い込んだ。展開次第でここ一発の勝負強さはある。

　メイショウタメトモは、昨年はエーシンモアオバーの2番手追走だったが、今回はこれといった逃げ馬がいないだけに、逃げる可能性が高い。うまくペースを落とせれば、中団から追い込むシビルウォーの末脚を封じる可能性も。

　ダイシンオレンジは、昨年の平安Sを勝って以降で馬券にからんだのは今年の名古屋大賞典の2着のみ。それも勝ったニホンピロアワーズから6馬身離された。今回のメンバーでは3着争いにからめるかどうか。

◎4.テスタマッタ
◯1.シビルウォー
▲7.ピイラニハイウェイ
△6.メイショウタメトモ
△3.ダイシンオレンジ