仲間であり、良きライバルでもある川須騎手と高倉騎手。9月は、このふたりによる、ぶっちゃけ同期対談をお届けします。第1回の今回は、まずはお互いの第一印象から。はたして高倉騎手が抱いた川須騎手の意外な(?)第一印象とは!?
■みんなSなのに、川須騎手…!?
高倉 改めて対談て言われても…。
川須 もう話すことありません…みたいな(笑)。毎日一緒にいて、いろいろ話してるからね。
──まぁまぁそう言わずに(苦笑)。まずは改めて、お互いの第一印象を聞かせてください。
川須 高倉は、『短気そうだな』っていうのが第一印象ですね。初めて親元を離れて、誰も知らない環境で生活を始めたわけですから、みんな不安はあったと思うんですけど、高倉はとくにピリピリしてるなぁって。な、実際、今より短気だったよね?
高倉 うん。学校に入学した当時は、たしかに気を張ってたと思う。川須の第一印象は、『頭がデカイ』(笑)。
川須 なんだよそれーーー!
川須騎手、ひとりだけSじゃない!?
高倉 だって、ひとりだけヘルメットのサイズが違ったじゃん。最初に選ぶとき、だいたいみんなSサイズなのに、川須だけMだかLだか(笑)。これ、ホントの話です。
川須 うん、まぁ…うん。でもLじゃないよ! 僕はピリピリまではいかなかったけど、最初は気を遣ったな。でも一緒に暮らしているうちに、徐々になじんできて。高倉は最初、冗談が通じないような感じだったんだけど、僕がしつこく冗談を言い続けていたら、なんかいつの間にか仲良くなった。
高倉 ジョーダンは頭のサイズだけにしろよ(笑)。実際、入学した当初は、自分のことでいっぱいいっぱいだったから、あんまり人のことは覚えてない。とにかく頭がデカイことしか(笑)。
──引っ張りますね(笑)。以前、『あいうえおトーク!』で個別にお話をうかがったとき、おふたりとも「1年目はつらかった…」っておっしゃってましたよね。川須くんは「とにかく怒られて、週末が苦痛だった」、高倉くんは「先輩が怖くて、続けていけるかどうか不安だった」と。
高倉 最初のころは、ホントに先輩が怖かったです。でも今、僕らの下の子たちを見てると、最初は誰もが怒られるものなんですよね。
川須 そう、たいがいは怒られる。そこで萎縮してしまうか、負けん気で這い上がっていくか。
高倉 精神的にどうこうより、競馬ですごく遠慮しちゃってたよね。
川須 うん。とりあえず、怒られないように馬を真っ直ぐに走らせることに必死で、今思うと、自分のレースがまるでできなかった。よく帰りのタクシーのなかで、お互い愚痴ってたよね。
話せる仲間が救いに
高倉 そうそう。でも、落ち込んだりしたときに、話せる相手がいて良かったなと思う。
川須 ひとりだったら、もっと落ち込んでたかも。それに、いい意味で真面目すぎなかったのが良かったのかも。
高倉 たしかに俺たち、割り切ってたよね。平日をいかに楽しんで……
川須 土日でいかに怒られるか! みたいな(笑)。土日は絶対にいっぱい怒られるわけだから、そのぶん平日は楽しもうってね。
──頼もしい!
川須 そのくらいの覚悟はありましたよ。高倉より僕のほうが、3倍くらい怒られてたけど。
高倉 そのぶん、俺より3倍遊びに行ってたもんね(笑)。
川須 行ってないよ!
──そんななか、高倉騎手は新人賞を獲得されましたね。
高倉騎手は新人賞を獲得
高倉 1年目の目標だったので、自信になりましたね。周りの方のバックアップもあって、今思うと充実した1年だったと思います。
川須 高倉が新人賞を獲ったことに対して、不思議と悔しいとか焦りとかはなかったな。高倉が31勝以上して3キロ減から2キロ減になったら、それまで以上に3キロ減の僕にチャンスがくるかもしれない…って考えてた。そうやって自分にチャンスが回ってきたときに、しっかり結果を残せればって。
──新人とは思えぬ冷静な分析ですね。それにしても、おふたりは仲がいい。
高倉 馬乗りのこと、プライベートのこと、今でもなんでも話します。あ、川須を頼るといえば、恋愛相談ですね。恋愛の達人ですから(笑)。
川須 ウソですよ、ウソ。
高倉 ふたりでよくご飯も食べに行くし、前はカラオケもよく行ってたよね。で、関ジャニ∞の『LIFE〜目の前の向こうへ〜』を絶対にふたりで歌う(笑)。
川須 そうそう。そういえば、カラオケはふたりで行かなくなったね。やっぱり女の子がいないと……って高倉が言うから。
高倉 なすりつけにきたね(笑)。
【次回のキシュトーーク! は?】
同期対談第2弾。ふたりして“高須”と呼ばれ続けたエピソードから、川須騎手が大ブレイクした2年目の心境まで、お互いの本音が炸裂します!