JRA勢の4頭は、エーシンモアオバー以外の3頭はダートグレード勝ちがあるものの、近3走ではいずれも連対がないというメンバー。4走前にランフォルセがダイオライト記念を、エーシンモアオバーがマリーンSを勝っているのみ。毎年のことだが、いかにもジャパンCダートを避けてきたという顔ぶれになった。
その中でも、もっともレベルの高いメンバーと戦ってきたランフォルセが中心。ダイオライト記念では、ワンダーアキュート、フリオーソと3頭で4番手以下を大きく離してハイペースでの競り合い。直線ではその2頭を競り落とし、ゴール前はランフォルセ自身も一杯にはなったが、4番手以下から一気に追い込んできたピイラニハイウェイ、トーセンルーチェらを振り切った。帝王賞以来3か月ぶりとなった日本テレビ盃は、マグニフィカに突かれる厳しい展開で5着。今回はエーシンモアオバーの2番手からという展開になるだろう。土曜の東京と日曜の京都で計4勝を挙げたライアン・ムーア騎手が、小回りの浦和をどう乗りこなすかにも注目。
このメンバーなら中央オープン実績のあるトーセンアレスも当然勝負になる。浦和転入初戦のオーバルスプリントは、アースサウンドを差し切ったかという勢いでの惜しい2着。そして前走埼玉新聞栄冠賞を1番人気で勝った。小久保智調教師は19日までに今年101勝で、南関東の調教師リーディングぶっちぎり。2009年に川島正行調教師が達成した年間112勝の南関東記録の更新も狙っている。
エーシンモアオバーは今回もハナを奪ってどこまで粘れるか。ランフォルセに突かれなければその可能性はある。戸崎圭太騎手というのもプラス。
ピイラニハイウェイは、今年の佐賀記念が7歳にしての重賞初制覇。ダイシンオレンジは名古屋大賞典でニホンピロアワーズの2着。どちらも相手と展開次第ではというタイプ。
JpnIIとはいえ、GI・JpnI馬がいないこのメンバーなら、グランシュヴァリエには2010年の南部杯のようにアッと驚かせる場面があるかもしれない。
◎ランフォルセ
◯トーセンアレス
▲エーシンモアオバー
△ピイラニハイウェイ
△ダイシンオレンジ
△グランシュヴァリエ