スマートフォン版へ

名古屋グランプリ

  • 2012年12月23日(日) 18時00分
 例年のことだが東京大賞典の裏でJRA勢のメンバーが手薄になった。ダートグレードのタイトルがあるのはキングスエンブレムとオースミイチバンだけというメンバーなら、金沢から遠征のナムラダイキチには大きなチャンスだ。白山大賞典ではニホンピロアワーズに差をつけられての2着だったが、そのニホンピロアワーズがその後にジャパンCダートを圧勝したことで、むしろこの2着は価値が高まることとなった。直線でエーシンモアオバーをとらえての2着というところでも実力を示している。金沢所属馬にはまだダート交流重賞のタイトルがないだけに、そういう意味でもここは大きなチャンスと言える。

 地方騎手が騎乗する中央馬が多いなあと思ったら、この日は中央との同時開催。エーシンモアオバーは、重賞タイトルこそないものの、昨年のこのレース、そして前走浦和記念で2着。ともに鞍上は地元のトップジョッキーで、マイペースに持ち込んでうまく粘り込んだ。今回も昨年と同じ岡部誠騎手だけに、この馬がどんなペースで逃げるのかがレース全体のカギを握りそうだ。

 トリップは、初ダートとなったジャパンダートダービーで2着に好走し、前走武蔵野Sでは7着だが勝ったイジゲンからそれほど差はなかった。日本ダービー、菊花賞にも出走しているだけに、距離適性はありそう。

 キングスエンブレムはヴァーミリアンの弟として期待され、2010年にシリウスSを勝ったがその後の成績はいまひとつ。川崎記念7着以来の休み明けなのもどうか。

 前走準オープンを勝ったクラシカルノヴァは、今回が重賞初挑戦で地方への遠征も初めて。500万クラスで小倉ダート2400mのレコード勝ちがあり、ダートの長距離には適性がありそう。

 オースミイチバンは兵庫チャンピオンシップを制し、川島信二騎手にとっては母仔での重賞制覇となった。そうした思い入れもあるのだろう、中央との同日開催でもこの馬を選んだ。ただ秋に復帰しての古馬との対戦では結果を残せていない。

◎ナムラダイキチ
○エーシンモアオバー
▲トリップ
△キングスエンブレム
△クラシカルノヴァ
△オースミイチバン

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング