以前では、中央馬は芝を中心に使われてきた馬が目立ったこのレースだが、今回の中央馬4頭はいずれも2勝馬で、その勝ち星すべてがダート。兵庫チャンピオンシップもそうだが、最近は2歳時からダート路線が充実してきたからなのか、中央の馬でも若い時期からダートに路線を絞る馬が増えてきた。結果、層が厚くなって、地方馬がなかなか太刀打ちできないという状況があるのだが。

　中央馬がいずれもダートを勝ってきているとはいえ、これまで直接対決がほとんどなく、比較が難しい。中でもダートでまだ底を見せていないのがオメガインベガス。芝でのデビュー戦は8着だったが、その後はダートで2連勝。未勝利戦は直線だけで後続をちぎって大差圧勝。前走500万下も楽勝だった。芝も含めてここまで1800m戦のみを使われているということも、今回の2100mという舞台を考えればプラス。あとは川崎コースがどうかだが、鞍上が戸崎騎手ということでも不安材料はほとんどない。内枠からハナを切ってマイペースに持ち込む。

　おそらく中央馬が人気の中心になるだろうが、相手筆頭には川崎のフォレノワールを挙げてみた。とはいえ、これが中央からの転入初戦。1勝のみでは中央枠に入れないと考えての転厩と思われ、意気込みが感じられる。初ダートとなった前々走は最後方から3〜4コーナーで一気にまくっての勝利。前走も東京の長い直線で4コーナー最後方に近いところから3着まで追い込んだ。ゆったりした流れになるであろうこの舞台なら、スタートで後方に置かれることがあってもそれほど不利にはならないだろうし、3コーナー手前から早めに仕掛けていって、直線末脚を発揮できれば、中央の2勝馬にもヒケをとらないレースができるのではないか。母は牝馬ながら帝王賞を制したネームヴァリューということでも楽しみだ。

　アムールポエジーは、ダートでは1800m戦のみを使われ、ここに来て2連勝と力をつけてきている。兄に、カペラS、北海道スプリントCを制したミリオンディスクがいるという血統。

　モンシュシュは、祖母が愛オークス勝ちのダンスデザイン、母父がエーピーインディという良血。

　ティズトレメンダスは、フィリーズレビューで3着に入り、芝の桜花賞に出走して13着。それはいいとして、続く前走昇竜Sでの後方まま14着という惨敗が気になる。桜花賞の反動なのか、距離が長かったのか。不安が先に立つ。

　そのほか地方馬では、浦和・桜花賞を制し、牝馬2冠目の東京プリンセス賞で2着だったイチリュウが連下にからめるかどうか。

◎オメガインベガス
◯フォレノワール
▲アムールポエジー
△モンシュシュ
△イチリュウ
△ティズトレメンダス