JRA勢は、全盛時の勢いがないサマーウインド以外、GI・JpnI級の馬がいないというメンバーだが、一方で地方勢もダートグレードで勝ち負けという馬がなく、やはりJRA勢が馬券圏内を争うことになりそうだ。
ティアップワイルドはここまで地方のダートグレードを2勝。ダート1200mは10戦して7連対で、3着以内はすべて右回りと、データ的には好条件がそろった。前走さきたま杯は外枠からハイペースのハナ争いに加わって厳しい競馬になったが、マイペースでハナか好位を追走できれば強いレースをする。
マルカバッケンは今回が地方初参戦。キャリア25戦のうち、じつに24戦がダート1200m戦というスペシャリストで勝ち星はすべて右回り。地方のダートグレードの古馬戦で右回りのダート1200mという条件は、この北海道スプリントカップと大井の東京盃(と、4月の東京スプリント、大井開催時のJBCスプリント)と数が少ないため、ここを狙ってきたのだろう。昨年末のカペラSでは勝ったシルクフォーチュンからコンマ4秒差の4着、その後オープン特別で2勝という実績なら十分通用するメンバー。重賞未勝利ながら、中央枠4頭に入ったのは幸運というべきだろう。昨年末の兵庫ゴールドトロフィーが重賞初制覇だったティアップワイルドのように、ここをきっかけにダートグレード路線の常連になるかもしれない。
このレース連覇を狙うのがセレスハント。忘れた頃に人気薄で好走する狙いにくいタイプだが、一昨年に東京スプリント勝ちがあり、今年の東京スプリントでもラブミーチャン、セイクリムズンと差のない3着。右回りの1200mではたびたび強いレースを見せる。勝つのはここまで3頭のいずれか。
サマーウインドはいつか復活するだろうと気にしているのだが、昨年のこのレースでは3コーナーで先頭に立つも、結局はJRA勢4頭の中では最下位。その後の3戦は8着が最高という成績で、59キロを背負うこともあり、今回も勝ち負けまでは厳しそう。上記3頭のどれかが凡走したときに馬券圏内も。
地方勢では、地元前哨戦のエトワール賞上位馬が揃って出走してきたが、JRA勢が相手ではタイム的にも厳しいといわざるをえない。南関東から遠征してきたキョウエイロブストは4歳とまだ若く、短距離ではまだ底を見せていないだけに、どこまで食い下がれるか。
◎ティアップワイルド
◯マルカバッケン
▲セレスハント
△サマーウインド
△キョウエイロブスト