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マイネルフロストが大物と呼ばれる理由/トレセン発秘話

  • 2013年06月13日(木) 18時00分
「スゲえよなあ、高木厩舎が新馬勝ちだぞ。あの馬は名馬になっちゃうかもな」

 今年で開業7年目を迎えた高木厩舎は重賞勝ちこそないが、毎年のように上級レベルの勝ち星を挙げており、冒頭のような皮肉を投げかけられるいわれはない。ただし、この発言者は高木厩舎の右腕とささやかれているトラックマンT氏。その“真意”が非常に気になる。

「だってよ、開業してからというもの新馬勝ちしたのは過去パートナーシップ(09年1月)1頭だけだったんだぞ。オープンまで出世した馬は何頭もいるけど、スノードラゴンにしたってメジャーアスリートにしたって初勝利を挙げたのは4戦目。先週の新馬勝ちはある意味、事件だよ」

 最近は牧場サイドの行使力が強まってきたとはいえ、調教師らの馬づくりの姿勢は様々。新馬からきっちりと仕上げてくる厩舎もあれば、一つひとつ段階を経ながら出世させていく厩舎もある。特に高木厩舎は後者の傾向が強い。

 それを考えれば、先週の新馬戦(東京芝1800メートル)を楽勝したマイネルフロストだけでなく、同じレースで2着したウインマーレライもタダものではない。2歳戦に強い“マイネル”の底力が好走の後押しをした感はあるが、この2頭はオープンへの出世が約束されたようなものだ。

 得てしてスローになりがちな新馬戦の優劣は勝ち時計では判断しにくい側面があるだけに、厩舎の傾向を取り入れるのも一つの手。来月から始まる2歳重賞への手掛かりは今のうちからつかんでおきたい。

(美浦の馬券野郎・虎石晃)

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