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ジャパンダートダービー

  • 2013年07月09日(火) 18時00分
 毎年JRA勢には芝のクラシック路線から転戦してくる馬がいるが、今年はダートで実績を残してきた馬ばかり。3歳になって成績イマイチのアルムダプタ以外、平均的に高いレベルの馬が集まった。兵庫チャンピオンシップを楽勝したコパノリッキーの戦線離脱がなんとも残念だが。

 地方勢もダービーウイークの勝ち馬4頭に、高知優駿の勝ち馬。そして地元南関東勢は、京浜盃、羽田盃、東京ダービーで上位を争ってきた4強が揃って出走。楽しみなメンバーが揃った。

 昇竜Sで一騎打ちを演じた2頭を評価する。ともにデビュー以来ダートのみを使われ、オール連対。勝ったクリソライトは3勝いずれもが1800メートル戦、2着のエーシンゴールドは出走5戦すべて1800メートル戦と、距離に不安がない上に、底を見せてもいない。その後に古馬1000万条件に出走し、好位から前を並ぶ間もなく交わし去る強いレースを見せたエーシンゴールドを本命とした。

 ベストウォーリアは、ユニコーンSでは直線で行き場をなくす場面があり、しかし最後の200mだけで突き抜けた。距離がどうかだが、まだまだ上がり目はありそう。

 チャーリーブレイヴは芝の新馬戦で惨敗したあとダートで3連勝。ヒヤシンスSではコパノリッキーを負かした。この馬も昇竜Sに出走予定だったが、フレグモーネのため回避。ユニコーンSは4カ月ぶりでプラス14キロの馬体重に加え、スタートで出負けして8着。叩き2戦目で変わり身があるかどうか。1600メートルまでしか経験がないが、血統的にはむしろこの距離のほうが合いそう。

 ケイアイレオーネは、ドバイ帰りにもかかわらずユニコーンSでは直線で一旦は先頭に立って見せ場をつくり、3着(同着)と好走した。ただ2歳時に6戦し、今回が10戦目となり、ちょっと使いすぎなような気がする。

 地方勢は、このメンバーで地方勢同士での対戦となればわくわくするようなメンバーだが、今回はいかんせんJRA勢のメンバーが揃いすぎた。南関東もトップ4頭が揃ったとはいえ、それぞれに原因はあるものの勝ったり負けたりのメンバー。東京ダービーでジェネラルグラントかアウトジェネラルが突き抜けていれば、ここでも評価を上げたと思うが、馬券圏内は難しいように思う。東京ダービーで内の砂の重いところから最後まで外に出すことができず、それでも直線で抜け出して一旦は勝ったかと思わせるレースをしたジェネラルグラントに期待する。

◎エーシンゴールド
◯クリソライト
▲ベストウォーリア
△チャーリーブレイヴ
△ケイアイレオーネ
△ジェネラルグラント

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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