日程的に南部杯と近く、年によっては中央馬は準オープンあたりの馬でも出走できることがある白山大賞典だが、今年はJBCクラシックと同じ舞台ということもあり、JpnI・2勝のハタノヴァンクールをはじめ例年より強力なメンバーがそろった。

　そのハタノヴァンクールは、ブリーダーズゴールドCでシビルウォー相手に完勝しての参戦だが、そのときはシビルウォーが差のない3番手を楽に追走するゆったりした流れ。平均ペースでレースが流れると追走に苦労するハタノヴァンクールには絶好の展開だった。今回、エーシンモアオバーが引っ張るであろう流れはハタノヴァンクールにとっては厳しいものとなりそう。JpnI勝ちによる別定60キロというのもいかにも厳しい。ハタノヴァンクールにとっては、ここはJBCへのたたき台と考えるべきで、▲まで。

　中心は55キロのフリートストリート。昨年3歳時は休養もあり古馬オープンとの対戦では壁を感じさせたが、さらに休養を挟んだ今年夏からは馬が変わったよう。1000万特別からエルムSまで3連勝。そのエルムSは、エーシンモアオバーの直後を追走し、ゴール前交わしてコースレコードでの勝利。そういう意味では今回もエーシンモアオバーを目標にできてレースがやりやすい。

　一昨年のこのレースを勝っているのがシビルウォー。かつては判で押したように後方からの追走だったが、昨年のマーキュリーCで岩田騎手が、その後に内田騎手が鞍上となってからは好位も追走できるようになり、レースぶりが安定してきた。おそらく前にいるであろうフリートストリートとは3キロ差で、勝負どころでまくり切れるかどうか。まくり切ってしまえば勝機も十分。

　地元期待は、中央から転入して5連勝中のサミットストーンだが、この強力なメンバーを相手に地の利でどこまで食い下がれるか。

　エーシンモアオバーは57キロでどこまで粘れるか。

　コスモファントムは芝を中心に使われているが、3歳時はジャパンダートダービーで2着、そしてこの白山大賞典でも3着があった。近走は惨敗続きだが、久々となる地方のダートに可能性を見いだせるかどうか。

◎フリートストリート
◯シビルウォー
▲ハタノヴァンクール
△サミットストーン
△エーシンモアオバー
△コスモファントム