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南部杯

  • 2013年10月13日(日) 18時00分
 ダート一線級の馬たちが秋初戦として出走してくることが多く、毎年好メンバーが揃う一戦。それゆえ近年は中央馬の上位独占が目立ち、過去5年でも地方馬が馬券にからんだのは2010年にグランシュヴァリエの3着があるだけ。今年、中央馬にはGI/JpnI勝ち馬が3頭と例年以上に強力なメンバーが揃い、地方馬が3着以内に入るのはほとんど絶望的ではないか。中央6頭のうちの一角を崩して、せめて掲示板には載ってほしいところだが。

 中心はやはりダートグレード5連勝中のホッコータルマエ。マイルの距離が不安視されることもあったが、それもかしわ記念でエスポワールシチーをとらえて完勝だった。同じマイルの左回りで、過去の傾向からもフェブラリーSやかしわ記念で実績を残して馬たちが好走しているだけに不安な要素はほとんどない。さすがに1着固定とまではいかないが、安定したレースぶりから今回も大きく崩れることはないだろう。

 グレープブランデーはフェブラリーSを制して以来の8か月ぶり。実力は確かなだけに、剥離骨折明けでどこまで仕上がっているか。

 コース適性でいえばエスポワールシチーは、この南部杯で2勝2着1回。昨年のこのレース以来勝ち星がないとはいえ、フェブラリーSはグレープブランデーに3/4馬身差2着。かしわ記念もホッコータルマエに1馬身半差2着。そうしたレースぶりから、8歳でも衰えは感じられない。

 上記GI/JpnI勝ち馬に比べると実績は劣るとはいえ、アドマイヤロイヤルはプロキオンSを制し2連勝と調子を上げている。セイクリムズンも今年の勝ち星は黒船賞のみだが、フェブラリーSで差のない4着と好走した。高配当とは言わないまでも、好配当を期待するならこの2頭が狙いか。

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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