◆小回りコースが課題も鞍上・武豊が心強いスザク
兵庫ジュニアグランプリも今年で15回目。ということは、兵庫にサラブレッドが導入されてから15年が経ったことになる。アラブだけで競馬が行われていたのが15年も前だったというべきか、わずか15年前だったというべきか。このレースがスタートしたころは、中央の1勝馬が簡単に勝ってしまうようなことも普通だったが、最近ではJRAでも2歳の早い時期からダートの番組が充実し、ダート路線の層が格段に厚くなった。近年、ダートグレードで地方馬がなかなか勝てなくなったのは、それが大きな要因のひとつともいえるだろう。
ここはダートで3戦2勝2着1回というスザクから。芝のデビュー戦は4着だったが、このときの勝ち馬サトノアラジンは、その後に東京スポーツ杯2歳Sで1番人気(5着)に支持されたほどの実力馬。ダートに替ってクビ差2着のあと、2連勝はいずれも一方的なレース内容。経験の浅い中央の2歳馬にとっては、コーナーを4つ回る園田の小回りコースが課題となるが、園田でいくつもタイトルを獲っている武豊騎手だけに心強い。
名古屋のリーダーズボードはここまで7戦全勝で、2着馬につけた着差の合計が50馬身近く。前走ゴールドウィング賞の勝ちタイムも例年より2秒ほども速いもので、まだ底を見せていない。初めての遠征競馬がどうかだが、これまでのレースぶりからは中央勢と互角以上の結果も期待できそう。
ニシケンモノノフは道営デビューで、1200mのイノセントカップをレコード勝ち。中央に移籍し初戦となった京都1200m戦は、控えて3番手から直線で追い出されるとあっという間に突き放すという、力の違いを見せつけるレース内容だった。印は▲だが、あっさり勝利という可能性も十分。
シゲルカガは芝で2勝。ダート1400メートル戦では直線勢いをなくして5着だっただけに、園田の小回りのダートコースがどうか。
トーコーポセイドンはここまで5戦4勝2着1回。前走兵庫若駒賞は、人気を分け合ったオープンベルトを直線寄せつけずの完勝だった。今度は中央や他地区の一線級を相手に通用するかどうか。
カツゲキイチバンはここまで4戦3勝。前走ジュニアクラウンも余裕のある勝ち方で、まだ底を見せていない。初めての遠征でどんな競馬を見せるか。
◎スザク
◯リーダーズボード
▲ニシケンモノノフ
△シゲルカガ
△トーコーポセイドン
△カツゲキイチバン