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キシュトーーク! 新年会・第2弾「2013年のベストレース」を語っていただきました

  • 2014年01月15日(水) 18時00分
『キシュトーーク!』新年会スペシャル第2弾。お酒が入ってますます舌が滑らかになるなか、それぞれに2013年のベストレースを思い入れたっぷりに語っていただきました。そのレースを“ベスト”とする理由は、三者三様ならぬ五者五様。パートナーへの思い、馬主さんとの秘話など、貴重なエピソードが盛りだくさんです。
(取材・文/不破由妃子)



第2弾は「2013年のベストレース」!

第2弾は「2013年のベストレース」を語っていただきました!



■結果を出して、少しでも恩返しを

──この新年会に合わせて、ユーザーからみなさんのベストレースを募集しました。ご本人が思うベストレースと合致しているケースもあれば、違ったレースが挙がってきているケースもあると思いますが、さっそくお一人ずつお聞きしていきたいと思います。では、まずは松山くんから。ユーザーからは、シルクロードS(1月27日・京都11R)のドリームバレンチノ、高松宮記念(3月24日・中京11R)のドリームバレンチノ(2着)、それから10月14日の2歳未勝利戦(京都2R)を勝ったサトノバリアントなどが挙がっています。

松山 ん〜、僕としてはカシオペアS(ミヤジタイガ)ですね。なぜベストレースかというと、恭介に競り勝ったから!

──あの追い比べは見応えがありましたね(2着はハナ差で恭介騎手騎乗のアグネスワルツ)。ふたりともすごくかっこよかったです。恭介くんにとっては悔しい一戦だと思いますけど。

恭介 そうですね。でも、馬がよく頑張ってくれました。

松山 一度は僕の馬が完全に抜け出したんだけど、恭介の馬が差し返してきたんだよね。最後はもう必死すぎて、下を向いて追っていたから、勝ったか負けたか全然わからなかった。

優作 ミヤジタイガは、ダービーで騎乗した馬だし、まっちゃんにとって思い入れのある1頭なんじゃない?

松山 そうそう。ダービーの後、神戸新聞杯も乗せていただいたんだけど、そこでも18着に負けてしまって。少しでも恩返しができればと思っていたので、結果が出せてすごくうれしかった。そういう意味でも、カシオペアSは印象深いレースだね。

──恭介くんにとっても、アグネスワルツは思い入れのある1頭ですよね。

恭介 そうですね。2歳のころに未勝利、白菊賞と2連勝して、そのあと乗り替わりになってしまったんですけど、5歳の春にまた乗せていただいて、いきなり特別(難波S)を勝つことができて。でも、マーメイドS、カシオペアSと2着続きで…。ずっと乗せていただいているので、僕も早く結果を出したいです。

──続いては川須くんですが、ユーザーからは、フローラルウォーク賞(3月17日・中京10R)のレッドアリオン、NHKマイルC(5月5日・東京11R)のレッドアリオン(4着)、ポートアイランドS(9月29日・京都11R)のドリームバスケット、福島記念(11月17日・福島11R)のダイワファルコンなどが挙がりました。

松山 ポートアイランドSのドリームバスケットじゃないの? 乗り替わりになったレッドアリオン(1番人気13着)を負かしたわけだから。

川須 確かに印象深い一戦ではありますが…。負けはしたけど、NHKマイルCという選択もアリかなと思うけど、やっぱりダイワファルコンですかね。去年、そこまで重賞を勝てていなかったので。

──「福島では、重賞を勝って目立ちたい」とおっしゃっていて、その通りになりましたものね。

恭介 確か福島記念を勝った日は、福島2歳S(エルカミーノレアル)、福島記念、相馬特別(マカハ)と3連勝したんだよね。

優作 特別3連勝なんて、かっこよすぎる!

高倉 天才や! っていうことで、今日は川須のおごりやな。

川須 それをいうなら、GIIを勝った高倉さんのおごりでしょう。やっぱり日経新春杯がベストレースちゃうの? あ、それともバカニシナイデヨ?

高倉 なんでだよ(笑)。僕は迷わず、日経新春杯のカポーティスターだね。デビューしてからこれまで勝ったレースのなかでも、日経新春杯が一番のベストレース。

高倉「デビューしてからこれまで勝ったレースのなかでも、日経新春杯が一番のベストレース」

高倉「デビューしてからこれまで勝ったレースのなかでも、日経新春杯が一番のベストレース」



──まったくロスのない完璧な騎乗でしたものね。

川須 そうでしたね。それに、レース後のインタビューで「川須も頑張っているから、僕も負けないように」って、わざわざ僕の宣伝までしてくれて、改めて、高倉っていいヤツやなぁって(笑)。

恭介 高倉は川須を愛してるから(笑)。

高倉 んなバカな(笑)。でもあのレースは、ホントにうまくいきました。しかもGIIでしたしね。大げさではなく、夢のようでした。

松山 高倉は、フラガラッハでの中京記念の連覇もあったな。

高倉 はい。でもあれは馬の力ですよ。

──続いては恭介くん。ユーザーからは、春日特別(2月2日・京都9R)のアイウォントユー、英彦山特別(8月18日・小倉9R)のユキノサムライ、かえで賞(10月20日・京都8R)のシゲルカガなどが挙がりました。

恭介 ああ、シゲルカガはすごくいい馬ですよ。短距離ならかなり期待できると思います。まぁ、僕は乗り替わりになってしまいましたけど(苦笑)。

松山 そうなんや。厳しいなぁ…。

恭介 僕のベストレースは、1月に1000万クラスを勝たせてもらったコウユーヒーローかな。その前の週に、馬主さんが亡くなってね。一昨年の5月に、後方からグワーッとマクって2着にきたレースがあったんだけど、レースのあとお手紙をくださった馬主さんで。「感動をありがとう」って書いてあって、すごくうれしかったのを覚えてる。

川須 へぇ〜、いいお話しですね。

優作 その後も、ずっと乗せてもらっていたもんな。

川須 恭介先輩、川田さんをハナ差で差したレースは? あのレースもすごくよかった。

恭介 ああ、カノヤプレジデント(11月24日・京都8R・3歳上500万)ね。

川須 みんなで「差せー! 差せー!」って応援してたんですよ。

恭介 ああ、あとから聞いて、みんないいヤツだなって感動したわ。同僚から応援してもらえるのは、やっぱりすごくうれしいもんだよね。

──最後は優作くんですが、ユーザーからは、トキノミノルC(5月26日・京都11R)のサカジロオー、記念すべき100勝目となったチョウワンダーの未勝利戦(8月24日・小倉4R)などが挙がっています。

優作 ん〜、自分の騎乗としては、“該当なし”としたいところなんですけど…、サカジロオーのトキノミノルCにします。馬主さんにはすごくよくしていただいているので、僕としてもうれしい1勝でした。しかも、その前に一度乗り替わっていて、僕の手に戻ってきた一発目のレースだったので。馬主さんが、厩舎サイドに僕を推してくださったみたいです。僕としては、もう二度と戻ってこないだろうなぁと思っていたんですけど。

恭介 その後もずっと乗せてもらっているもんな。

優作 うん。でもその後は、失敗ばかりで本当に申し訳なくて。これから恩返しができるように頑張りたいです。

優作「恩返しができるように頑張りたいです」

優作「(馬主さんに)恩返しができるように頑張りたいです」



【次回のキシュトーーク! は?】
『キシュトーーク!』新年会スペシャル第3弾。「2013年、今だから言える懺悔話」「2013年、影響を受けた人や馬」などなど、さまざまなテーマで2013年を振り返ります。

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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