※本日は東京新聞杯の見どころも更新しております。下部のバックナンバーよりご覧ください。

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　クラシックに駒を進めるために重要な一戦となるきさらぎ賞。今年は無敗で2連勝しているトーセンスターダム、バンドワゴンの2頭の対決に注目が集まる。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。

　トーセンスターダム(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は2012年の1歳セレクトセールで2億5000万円の最高値で取引されたディープインパクト産駒。期待通りに新馬戦を制すると、続く京都2歳Sでも前残り馬場で粘るアグネスドリームを大外を回しながらきっちりと捕らえて見せ、その素質の高さを示した。相手が強くなるここでどんな競馬ができるか、クラシックに向けてその走りが注目される一戦。

　バンドワゴン(牡3、栗東・石坂正厩舎)は新馬戦でトゥザワールドに6馬身差をつける圧勝。トゥザワールドはそこから3連勝で若駒Sを制しているように、この馬の素質は計り知れないものがある。新馬、エリカ賞共に逃げ切り勝ちなので、絡まれた時にどんな競馬ができるかが課題だが、ここでは不安より期待の方が大きい。

　その他、一戦毎の良化が目立つ良血馬サトノルパン(牡3、栗東・村山明厩舎)、前走は3着に敗れたが、素質が高そうなダノンアンビシャス(牡3、栗東・藤原英昭厩舎)、前走は崩れてしまったが、ここなら実績上位のピークトラム(牡3、栗東・橋口弘次郎厩舎)なども上位争いの候補。発走は15時35分。

【データ分析/過去10年】
人気…1番人気が連対率50%[2-3-1-4]、2番人気が40%[2-2-2-4]と上位人気が信頼感あり。

脚質…逃げ馬が[2-3-0-5]で連対率50%、対して追い込みは[0-3-4-22]で連対率10%とデータでは逃げ馬有利の傾向だ。

馬番…1〜7番で7勝と内有利の傾向。最多勝は7番(3勝)。昨年は3番のタマモベストプレイが勝っている。

◆バンドワゴン
・陣営コメント/石坂調教師
「前走(エリカ賞1着)は期待通りの強い競馬でしたね。大きなストライドで、いいスピードを見せてくれました。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩させました。1週前追い切りの動きも良かったですし、ここまでは順調そのものです。道中絡まれた時にどうなるかなど未知な部分もありますが、とにかく自分の競馬ができれば楽しみです」

・一週前調教診断/井内利彰
　前走は単勝1.2倍の支持に応えて快勝。逃げて、メンバー最速の上がり3Fでまとめるレース内容だから、後続は手も出ない。前走時の最終追い切りが4F51.9秒で自己ベストを更新したように、2戦目を使って、更に上昇しているといった感じだった。
　ノーザンFしがらきから帰厩したのが、1月15日。その分、追い切り本数は多くないが、もともと標準程度の本数をこなせば好走するタイプなので、その点は問題ない。ただ、新馬、エリカ賞ともに1週前追い切りに併せ馬を行っており、きっちりと先着。今回はそれがないだけに、やや負荷が軽い印象もある。最終追い切りも単走になる可能性が高いが、その場合、4F時計の数字には注意したい。

・血統診断/望田潤
　母母キャリアコレクションはNasrullah≒Royal Charger6・6・6・7×4・5で、2歳時に短距離重賞を2勝しBCジュヴェナイルフィリーズで2着に入った早熟なマイラーだった。ホワイトマズル産駒は父のスタミナを活かすには母のスピードで先行する必要があるから、このようにスピード型の牝馬との配合が望ましいし成功しやすいといえる。一方でダンシングブレーヴ系はNasrullah的なスピードをクロスで強く注入すると、キョウエイマーチ(母Nasrullah3×5)然り、エリモピクシー(母Nasrullah3×5)然り、テイエムオオタカ(母Nasrullah3×4)然りでマイラー方面に振れることも多い。この馬も母母の影響も強いマイラーっぽい体型やちょっと一本気な性格をみると、“ナスキロ柔い長めキョウエイマーチ”というイメージも浮かんでくるのだが