スマートフォン版へ

かしわ記念

  • 2014年05月04日(日) 18時00分


 コパノリッキー、ワンダーアキュートというGI/JpnI勝ち馬2頭に人気が集中しそうで、素直に人気馬を狙うならオッズとの戦い、そうでなければ3着馬を絞るのか、もしくは2頭の間に割って入る馬がいるのかどうか、というあたりが馬券的な勝負となりそうだ。

 コパノリッキーは、ホッコータルマエ、ベルシャザールという昨年のダートチャンピオン級2頭を従えてフェブラリーSを制した。単に最低人気での勝利ということでは驚いたが、昨年、骨折前の兵庫チャンピオンシップでの圧巻のレースぶりを思えば「あっ、やっぱり強かったんだ」と納得した人も多かったのではないか。その前の惨敗した2戦は、脚元の不安をかかえながら目いっぱいの仕上げではなく、また砂をかぶるといやがってしまうという面もあったようだ。今回は真ん中の枠に入ったが、力差のある8頭立てならスタート直後から馬群がバラけることはほぼ間違いなく、少なくとも砂をかぶってという心配はないだろう。コースの大きさはだいぶ違うが、左回りのマイル戦ということで、過去の傾向でもフェブラリーS好走組がここでも結果を残していることを考えると、コパノリッキーの中心は動かない。

 ワンダーアキュートは、昨年の日本テレビ盃をソリタリーキングとの一騎打ちで制しているという、コースへの適性面はプラス。その後は一連の秋のダートGI/JpnI戦線で3戦連続して2着。年が明けてフェブラリーSは6着だったが、ゴール前で伸びを見せ、3着のベルシャザールからはわずかコンマ1秒差。勝ちきれない面はあるものの、8歳でも衰えはなさそうだ。ここまで唯一のJpnIタイトルである2012年川崎のJBCクラシックが、5カ月半ぶりの休み明けで馬体重マイナス21キロ。久々でも力を発揮でき、輸送による馬体重の変動が大きいタイプ。よほど過去に経験のないような体重にでもなっていない限り、体重の変動はマイナス材料とは考えないほうがよい。

 セイクリムズンも8歳。よほど高知の馬場や環境が気に入っているのか、黒船賞3連覇。今回は1番人気のノーザンリバーを寄せつけずという、過去2回よりも強い勝ち方だった。昨年のこのレースでもJRA勢では最下位の5着だったように、マイルの距離はちょっと長い。岩田騎手の騎乗停止で乗替りとなった戸崎騎手が違った面を引き出せるかどうか。

 ゴールスキーは、今年の根岸Sが唯一のタイトルで、その後のフェブラリーS、アンタレスSがともにやや差があっての敗戦。アドマイヤロイヤルも重賞タイトルは昨年のプロキオンSのみ。馬券的にこの2頭は、GI/JpnI馬のどちらかが凡走することを期待して2着に入れるか、もしくは3着で絞るかだろう。

 地方馬では中央から転厩初戦のコンノートが、ダートオープンで2着という実績だが、今回が2年ぶり近い実戦とあっては、いかにも厳しい。

◎コパノリッキー
○ワンダーアキュート
▲セイクリムズン
△ゴールスキー
△アドマイヤロイヤル

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング