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さきたま杯

  • 2014年05月27日(火) 18時00分
 近年のダートグレードでは馬券の対象になるのは中央馬だけというようなこともめずらしくないが、今回のさきたま杯は地方馬にも印をつけたい馬が多数。ナイキマドリード、セイントメモリー、タガノジンガロと、グレード勝ち馬が3頭いて、さらにトーセンアレス、トキノエクセレントは中央オープン経験馬というメンバーが揃った。

 とはいえやはり中心は中央馬から、セイクリムズン。8歳になったとはいえ昨年のこのレース以降、地方では3着以内を外していないという堅実ぶり。前走かしわ記念の2着も、コパノリッキーのレースぶりを見れば、相手が悪かったとしか言いようがない。前々走の東京スプリントでは、今回と同じ斤量でノーザンリバーに3馬身という決定的な差をつけられて敗れているが、今回は得意のコーナーを4つ回る1400m戦。地方の小回りなら逆転可能と見る。

 ノーザンリバーは、1番人気に支持されたかきつばた記念では惜しくもハナ差の2着。3コーナーあたりの勝負どころでは追走に一杯でどうしたのだろう?と思って見ていたのだが、水が浮くほどの不良馬場は初めてで、滑って競馬にならなかったらしい。名古屋の短い直線だけの競馬で2着は、むしろ評価すべきだろう。そのかきつばた記念に続いての小回り1400mで持てる力を発揮できるかどうか。

 セイントメモリーは、昨年5連勝でJpnIIIのオーバルスプリントを制覇。前走東京スプリントは見せ場なく敗れたが、久々でもあり、やはり目標となるのは1400mのここ。ハナを奪ってマイペースなら、オーバルスプリントの再現もあるかもしれない。

 ゴールスキー、ダノンカモンは、実績的にはノーザンリバーに劣らないものの、地方より中央のダートでという印象。

 怖いのは、地方2戦目のトキノエクセレント。中央でもダート1400mを中心に使われており、転入初戦の前走、同じ浦和1400m(良馬場)のプリムローズ賞の勝ちタイムが1分27秒4なら十分勝負になる。

 かきつばた記念で今年地方馬としては最初のダートグレード勝ちとなったタガノジンガロだが、ノーザンリバーやダノンカモンがドロドロの不良馬場で追走に苦労していたのに助けられたという面は否めない。ここであらためて実力が問われる。

◎セイクリムズン
◯ノーザンリバー
▲セイントメモリー
△ゴールスキー
△ダノンカモン
△トキノエクセレント
△タガノジンガロ

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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