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　昨年はジャスタウェイが出走していたように、毎年強豪や勢いのある馬が集うエプソムカップ。今年はダークシャドウやペルーサといった古豪と、前走で初重賞制覇を達成したマーティンボロや初重賞制覇を達成したいマジェスティハーツ辺りとの対決が見どころとなりそう。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

　ダークシャドウ(牡7、美浦・堀宣行厩舎)は昨秋の天皇賞前の調教中に柵を飛び越えるアクシデントがあって、それからの2戦は16着、11着と惨敗。力のある馬だが、往年の力は望めないかもしれない。しかし、このメンバーなら実績が違い過ぎるし、前走から立て直された効果があれば巻返しがあっても良い。復活が期待される場面。

　ペルーサ(牡7、美浦・藤沢和雄厩舎)はデビューから4連勝でダービーに挑んだ素質馬。大きく出遅れることが多いが、ここでは天皇賞(秋)2着など実績上位。長期休養明けの前走で惨敗し、更に間隔が開くこととなったが、立て直っていればベストの条件で上位争いが可能だろう。

　マイネルラクリマ(牡6、美浦・上原博之厩舎)は昨夏から秋に掛けて重賞戦線で活躍。ハンデ戦で重いハンデを背負わされながらも常に上位争いを演じた。今季はあまり結果が出ていないが、2走前は強力メンバーの中山記念で4着と悪くないし、前走は海外遠征での負け。このメンバーなら上位争いが期待できそうだ。

　マーティンボロ(牡5、栗東・友道康夫厩舎)は長く使える末脚が武器。前走は初重賞挑戦でいきなりの制覇。素質の高さを見せた。もう5歳だが本格化ムードだし、今回のメンバー相手にどれだけやれるか注目したいところ。

　マジェスティハーツ(牡4、栗東・松永昌博厩舎)は神戸新聞杯で2着に入線し、菊花賞でも2番人気に支持された馬。母父ボストンハーバーの影響もあって菊花賞は距離が保たなかったが、リゲルS惨敗後立て直されたここ2走は連続2着。今回の東京芝1800mという条件はいかにも向きそうだし、フレッシュさで古豪達を撃破することができるか。

　その他、近走不振も有馬記念5着と力のあるタマモベストプレイ(牡4、栗東・南井克巳厩舎)、裂蹄防止テープを巻き続けているがそれでも堅実に走るディサイファ(牡5、美浦・小島太厩舎)なども上位争いの圏内。発走は15時45分。

【データ分析/過去10年】
人気…1人気は[3-2-3-2]連対率50.0%、複勝率80.0%と優秀な成績。2人気[1-3-1-5]、3人気[1-4-1-4]も複勝率は高く、固そうにも見えるが、1〜3人気の3頭で平穏に収まった年は10年中2年しかない。

前走…前走東京競馬場で走っている馬の成績は[0-4-2-49]連対率7.3%、複勝率も10.9%しかない。中山競馬場組も[0-0-0-16]と大不振。出走頭数もそれなりにいて優秀なのは新潟競馬場[4-2-4-31]複勝率24.4%、京都競馬場[4-2-4-32]複勝率23.8%。

脚質…4角先頭は[0-2-1-7]と2着はあるが、勝ち馬は出ていない。その後ろに位置している2〜3番手の馬が[5-2-3-16]連対率26.9%、複勝率38.5%と高い。4角10番手以降は[0-3-3-71]連対率3.9%、複勝率7.8%と低い。

◆マジェスティハーツ
・陣営コメント/中山調教助手
「前走(新潟大賞典2着)は自分から勝ちに行った分最後は差されてしまいましたが、力を着けているのは間違いありませんし、悲観する内容ではなかったと思います。レース後も特に問題なく順調に来ているし、1週前追い切りの動きも上々。道中うまく脚が溜まれば最後はいい決め手があるし、ここも楽しみにしています」

・一週前調教診断/井内利彰
　前走新潟大賞典は最後の叩き合いにクビ差敗れて惜敗。2走前はアタマ差2着で、このところ、接戦を落としているものの、ひと頃の不振を完全に脱却。中間に障害練習などを取り入れたことがその効果を示しているようにも思える。
　1週前追い切りは栗東Cコースを単走だったが、最後の直線で内にもたれるような仕草。好調時にはあまり見られない動作だけに、悪癖といってもよいだろう。これが左回りになれば、変わってくるのかも知れないが、前走時はこのようなことはなかっただけに、最終追い切りの動きを見るまで予断を許さない。

・血統診断/望田潤
　母エアラホーヤはNorthern Dancer4×4で、ワンアンドオンリー、ヌーヴォレコルト、ウインバリアシオンなど、母がNorthern Dancerクロスを持つハーツクライ産駒は比較的開花が早いが、ここ2戦には