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『夏の小倉競馬』いろいろ聞いちゃいました!【第2回】

  • 2014年08月13日(水) 18時00分
高倉稜


前回は途中で話が脱線したので、改めて高倉稜騎手に「夏の小倉コース」の特徴を聞いていきます。ダート1000m、1700mに向いている馬とは!?
(取材・文/大薮喬介)


小倉のダート1000mは減量騎手が有利?

――まずは、ダートから聞いていきます。全体的に見て、他場との違いはありますか?

高倉 砂の感触は、力のいる感じではないですね。この時期の小倉は突然スコールが降ってきたりするので、とちらかというと脚抜きがいい馬場が多いです。しかも、夕方にザーッと降るイメージですね。

――涼しくなるので、ジョッキーはうれしいんじゃないですか?

高倉 いやぁ、蒸し蒸しするので、僕は逆にドヨーンとしてしまいます(笑)。

――そうですか(笑)。では、最初にダート1000mの印象を聞かせてください。

高倉 小細工なしの競馬が多いと思いますね。距離もそうですが、直線も短いので、やっぱりスタートが肝心です。ただ、ダート1000mに限っては、先行できる馬が狙って出走してくることが多いんですよ。

――つまり、全馬スタートが速い馬が多いと。

高倉 そうです。だから、先行できるとは限らないんです。しかも、気難しい馬が多い。たとえば、砂をかぶったらダメとか。このタイプの場合は外枠のほうがいいですよね。前にいければ一番いいんですけど、スタートの速い馬が多いので、前々で競馬をできるかわからないですから。

――ちなみにですが、高倉騎手は夏の小倉のダート1000mは勝ったことがありません。

高倉 えーッ。いやいや、ありますよ! 1年目か2年目だったか、スニーカーブルースって馬で勝ったのを覚えていますもん。

――それは12月の開催ですね。夏の小倉ではないんです。

高倉 ええ、そっかぁ。夏はないのか…。じゃあ、今年は勝てるように頑張ります!

――ダート1000mは小倉と函館、札幌にしかないのですが、ダート1200mとはやはり違うものなのですか?

高倉 全然、違いますね。ダート1000mの場合はスタートで遅れてしまうと、2、3着はあっても、追い込んで勝つのは難しいです。考える暇がないほど、アッという間に終わってしまいますから。その点、1200mのほうがまだ道中考える余裕がありますね。

――ダート1000は、道中でペースが緩むことはないんですか?

高倉 さすがに最初のコーナーに差しかかると、スピードを落とさないと回りきらないので、ある程度、隊列は決まります。ただ、今年はどうかな。デビューした子たちがガンガン前にいくタイプなので、例年以上にあわただしくなりそうですね。

――減量があると、やはり大きいですか?

高倉 それは大きいですよ。3キロ軽いと、それだけスタートが速くなりますし。夏場なんかとくにですよね。牝馬に乗れば、49キロとか51キロとか、さらに軽い斤量になりますから。

――なるほど。今年の小倉は『ダート1000mでの新人&牝馬』を注目しておきます(笑)。
次にダート1700mですが、この距離はいかがですか?

高倉 スタート地点から最初のコーナーまでが比較的距離があるので、競馬はしやすいですね。コーナーは角度がきついですが、それほど気になりません。展開的には芝の中長距離と同じでスローになりやすいですね。だから、後ろからいく馬がマクってくることもあるので、向正面過ぎから、どういう競馬をするかが勝敗の鍵を握ると思います。

――1700mという距離は、中央場所ではないですよね。中央は1200m、1400m、1800mが主流じゃないですか。夏の1700mは1400mからきた馬と、1800mからきた馬がぶつかるわけですが、どちらが1700mに向いているんですか?

高倉 馬によりますけど、たとえば1800mだと力んでしまって、最後の最後でツメが甘くなる馬は、1700mが向いていると思います。1400mだと前にいけない馬ですかね。

――調べてみると、1700mは降級馬よりも昇級馬のほうが勝率がいいんですよね。夏の小倉はポンポンと連勝する馬が多いような気がしますが、どう思います?

高倉 ああ、確かに連勝する馬が多いような気がしますね。あくまでもイメージですが、クラスが上がっても、ペースがそれほど変わらないからかもしれませんね。

――まったく話は変わりますが、新馬を勝ったノーブルルージュは、フェニックス賞から小倉2歳Sの予定らしいですね。手応えはいかがです?

高倉 初戦は逃げて勝ったので、攻め馬のようなものでしたからね。強い相手と戦って初めて、この馬の強さがわかると思います。もちろん、楽しみにしていますよ!

高倉稜

高倉「強い相手と戦って初めて、この馬の強さがわかると思います。もちろん、楽しみにしていますよ!」


【次回のキシュトーークは!?】
第3回は、芝コースについて聞いていきます。馬場がいいとき、馬場が荒れているときの特徴を高倉騎手が解説してくれます!

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