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クラレント、マジェスティハーツ、ダノンシャークなど関屋記念分析

  • 2014年08月13日(水) 18時00分


今週の関屋記念は現在の状態と最終追い切りのバランスを最大に考慮して予想することになると思います

 先週の小倉記念は、台風の影響を受けることを予測し、不良馬場の想定で、ローゼンケーニッヒに◎を打ちました。これに関して、個人的に悔いることはありませんでしたが、予想を参考にしてくださる皆様に対しては、申し訳ない結果に終わってしまいました。

 レース直前(不良馬場にはならないと判断できた時点)に予想を変更する、というスタイルであれば、当然、通常の小倉記念で好走するCW追い切りを優先していたと思います。しかし、私の場合は各メディアに提供する予想印の関係上、レース前々日に決定しなければいけないという制限があります。これに関しては、ご理解いただければと思います。

 さて、今週は関屋記念。坂路で速い4F時計をマークする馬がいれば、優先的に印順位を上げるつもりですが、きっと対象となる4F時計に該当する馬はないと思います。よって、現在の状態と最終追い切りのバランス。このあたりを最大に考慮して予想することになると思いますが、栗東所属馬から選択することになれば、15日の調整まで確認した上で本命を決めることになりそうです。

【関屋記念/クラレント】

 前走中京記念は2番人気でしたが、個人的には無印。レース間隔があいても、追い切り本数が多い時に好走するタイプだけに、前走の追い切り本数では足りないと思っていました。レースでは最内枠を引いたことも敗因のひとつだと思いますが、中間の調整を見ていても、もうひとつ、覇気が足りないような気がしていました。

 ところが今回。12日に坂路でのキャンターを見た時に「今回は違う」と感じたんですよね。具体的には、舌を出しながら、行きっぷりよく駆け上がってくる様子を見て、そう思ったということ。最終追い切りは4F時計が思ったより遅くなりましたが、ジョッキーが跨った相手に追走して先着できたことは高く評価すべき。もちろん、本命候補の1頭です。

クラレント(8月12日撮影)

ジョッキーが跨った相手に追走して先着できたことは高く評価すべきのクラレント(8月12日撮影)


【関屋記念/マジェスティハーツ】

 前走時は1週前追い切りの動きがあまりにも悪かったので、最終追い切りもまずまずといった程度。それでも3着に走れるあたりは、能力の高さだと思います。ただ各紙で報道されていたほど、状態が悪かったとは思っていませんでした。

 最終追い切りはメイショウロッソ、マルカファインを追走する併せ馬。道中のペースが遅めだったこともあり、全体時計は6F84.0秒と遅くなりましたが、ラスト1Fは12.1秒。前の内側に2頭がいましたが、ゴール手前で一瞬にして抜き去る、その動きはまさに好調時のもの。絶好調時は、もっと早目に反応して抜き去るだけに、そこまではありませんが、確実に前走以上を感じる動き。こちらも15日の調整まで見守っての本命候補の1頭です。

マジェスティハーツ(8月13日撮影)

確実に前走以上を感じる動きだったマジェスティハーツ(8月13日撮影)


【関屋記念/ダノンシャーク】

 吉澤ステーブルWESTから栗東へ帰厩したのが、7月12日。直後から動きの良さは目立っていて、特にCWでの追い切りは素晴らしい反応を見せて、さすがはダノンシャークといったところを見せていました。

 ところが、1週前追い切りで坂路4F55.0秒とセーブ気味。8月10日の追い切りも15-15に済ませて、最終追い切りも坂路4F55.0秒。直近の重賞勝利、富士Sは1週前にCWで速い時計をマークして、最終追い切りも坂路4F53.5秒。当時に比べると、随分と軽い追い切り内容になりました。能力は評価できても、今回の仕上げを評価するのは難しいところです。

ダノンシャーク(8月12日撮影)

能力は評価できても、今回の仕上げを評価するのは難しいダノンシャーク(8月12日撮影)


【関屋記念/サンレイレーザー】

 勝ち切れないレースが続いていましたが、新潟芝1600mの谷川岳Sで1年半ぶりの勝利。出走メンバーの質が落ちていたこともあると思いますが、新潟競馬場での適性が高いことを示すレース内容でもあったと思います。

 前走後はプール調教を行い、それから馬場で時計を出す調整。1週前追い切りのDPでは、終いがやや物足りない動きでしたが、最終追い切りはラスト1Fが最速になる、加速ラップでの追い切りができました。追い切り本数も多いだけに、あとはこのメンバーでどこまでやれるかといったところでしょう。

サンレイレーザー(8月12日撮影)

追い切り本数も多いだけにあとはこのメンバーでどこまでやれるかといった内容のサンレイレーザー(8月12日撮影)


【関屋記念/ミッキードリーム】

 前走中京記念は2着。昨年とローテーションが違っただけに、個人的には評価を落としましたが、やはり中京競馬場に対する適性が高いということでしょう。加えて、この時期は調子を上げてきます。

 昨年と同じローテーションでの出走になりますが、追い切り本数は今回の方が多め。追い切り時計はほぼ同じくらい。前走時はラスト1Fが止まるような追い切りでしたが、4F時計が速く、それが好走に繋がったとすれば、今回の最終追い切りはあまり高い評価はできません。

ミッキードリーム(8月12日撮影)

前走時の追い切りが好走に繋がったとすれば今回はあまり高く評価できないミッキードリーム(8月12日撮影)


◆次走要注意

・8/9 新潟6R 2歳新馬【エターナルスカイ】(2人/4着)

 デビュー戦に関して、野中賢二調教師も思案した上での芝1400mでしたが、なし崩し的に脚を使うと、最後は甘くなってしまうような競馬になりました。
 思案の中にあった芝1600mという選択肢なら、またレース結果も違った印象。今度は脚をためる競馬で、直線弾けるようなレースができるのではないでしょうか。

[メモ登録用コメント] [芝1600m]最終追い切りで併せ先着なら勝ち負け

・8/10 小倉5R 2歳新馬【ミッキーハピネス】(5人/5着)

 CWでの追い切りでは、速いラップを継続して踏むことができただけに、芝1800mはベスト距離だろうと思っていましたが、いざ実戦ともなると、多少、流れに乗り切れないところがありました。
 ところが、直線では内にささりながらもメンバー最速の上がりを使って5着。1度使った上積みはかなり大きいでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りが坂路でラスト1Fが最速になる加速ラップなら勝ち負け

◆今朝の追い切り特報

・3歳未勝利【ビオラフォーエバー

 前走が8番人気2着でしたが、それがフロックではないことを証明するような、13日のCWでの追い切り。2勝馬プランスペスカに先行する形でしたが、3コーナー手前で一気に加速するなど、道中は速いラップでの併せ馬。
 最後は相手を待つような形だったため、1Fが遅くなりましたが、終始手応えは余裕。それでいながら、6F80.6〜5F65.0〜4F51.4〜3F38.6〜1F13.5秒の時計は高く評価できると思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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