地方馬にもチャンス有り
毎年のことだが、この時期は休養している中央馬も少なくなく、さらにダートの短距離戦ということでは盛岡・クラスターCとメンバーが分散するため、地方馬にとってはチャンスの広がるレース。クラスターCのほうは中央5頭中4頭にダートグレード勝ちがあるというメンバーが揃ったのは、やはりJBCを見据えてということだったのかもしれない。対してこのサマーチャンピオンの中央馬4頭はいずれも重賞未勝利というメンバー。タイトルだけでいえば、JpnIIIのかきつばた記念を制している兵庫のタガノジンガロが最上位ということになる。とはいえその中央の4頭は近走二桁着順が続いている1頭を除いてダート短距離のオープン勝ちがあり、なかなかに手強いメンバーが揃った。
中心はエーシンビートロン。通算31戦のうち、じつに22戦がダート1400mを使われているという、この距離のスペシャリスト。準オープンを勝ち上がったあと、オープンで差のない3着が続いて前走で勝利。重賞初挑戦で地方も初めてだが、安定感では一歩リードしている。
名古屋のピッチシフターは、4歳になっての成長も見られ、ダートグレードのタイトルも狙える器。グランダム・ジャパン古馬シーズンも狙えるが、7月25日の兵庫サマークイーン賞をパスしてここを狙ってきたのは、その期待の表れと見る。
ガンジスは昨年のこのレースを含めダートグレードで2着が3回。このレースはステップとしてプロキオンS組の活躍が目立っているが、休み明けとなったそのプロキオンSでコンマ2秒差の3着は上々の結果。ここを勝って賞金を加算したいところだろうが、1年半以上勝ち星に恵まれていないのは気になるところ。
タイセイファントムは前走がダートオープンの千葉S勝ちで、実績的にも能力的にも中央の上記2頭と遜色はない。ただ5カ月半ぶりの休み明けでどうだろう。
タガノジンガロのかきつばた記念は、仕掛けを遅らせたのがハマっての勝利。そのときが54キロで、今回はハンデ戦で56キロ。ガンジスは57キロだが、エーシンビートロン、タイセイファントムとは同斤量での対戦となるだけに、楽な競馬にはならないだろう。
53キロのアーリーデイズだが、今年になってからはいずれも二桁着順。前走3カ月ぶりの実戦で、芝を使われた効果があるかどうか。
◎エーシンビートロン
○ピッチシフター
▲ガンジス
△タイセイファントム
△タガノジンガロ
△アーリーデイズ