メーデイア引退後、エンプレス杯、マリーンCの圧勝ぶりから、今年のダート牝馬戦線はワイルドフラッパーを中心に回るのかと思ったところ、今年から牝馬限定戦となったブリーダーズゴールドCでは、サンビスタがワイルドフラッパーに3馬身という決定的な差をつけて待ったをかけた。とはいえワイルドフラッパーはそれまでのレースぶりを思えば、ブリーダーズゴールドCでは力を出し切ってるとは思えず、ここでの巻き返しに期待する。
一方で、ワイルドフラッパー不在のスパーキングレディーCを逃げ切ったのがサウンドガガ。それまで3着以内が1200mに限られていたため、1600mという距離が不安視されたが、最後は3着以下を大きく離してカチューシャとの一騎打ちをクビ差でしのぎきった。スピードの違いでハナに立ってしまえば、ほとんどの場合、道中で息を入れることができる地方が舞台なら距離もこなせるということなのだろう。仮に地方のダート1400mという条件で牝馬限定戦があれば、現役ではサウンドガガが最強という可能性もある。今回、さらに距離延長の1800mで、ワイルドフラッパーやサンビスタを相手にどんな競馬を見せるか。
サンビスタは、エンプレス杯ではワイルドフラッパーに2秒2もの大差をつけられての3着だったが、ブリーダーズゴールドCでは見事に逆転。その力が本物かどうかが試される一戦。
カチューシャは重賞初挑戦となったスパーキングレディーCで、サウンドガガを追い詰めたが惜しくもクビ差で2着。1400から1800mまでこなせるタイプだけに、今後ダートグレード戦線で注目の存在になるかもしれない。
地方勢で可能性がありそうなのは、サマーチャンピオンで2着だったピッチシフター。ただ1800mという距離は、地方同士ならこなせるが、一線級が相手になるとちょっと長い感じはする。さらに今回は牝馬限定戦でも中央のメンバーが揃っただけに、どこまでやれるか。道悪になったほうがこの馬にはよさそうだが、週間予報を見るとその望みは薄そうだ。
アクティビューティは、牝馬限定のダートグレードで1勝、2着5回。今回は強敵が揃った。
◎ワイルドフラッパー
◯サウンドガガ
▲サンビスタ
△カチューシャ
△ピッチシフター
△アクティビューティ