牝馬クラシックの勢力図を占う重要な一戦/チューリップ賞
阪神JFで好走したレッツゴードンキ・ココロノアイにクルミナル、コンテッサトゥーレといった無敗のディープインパクト産駒2頭が挑む形の今年のチューリップ賞。ここでの結果で春の牝馬クラシック戦線の勢力図が分かりそうな重要なレースとなりそうだ。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■3/7(土) チューリップ賞(3歳・牝・GIII・阪神芝1600m)
レッツゴードンキ(牝3、栗東・梅田智之厩舎)は阪神JFでショウナンアデラの脚に屈したが、レース内容としては一番強かったと言っても過言ではないだろう。自ら動けるタイプで安定感があり、ここでもまず大崩れすることはないだろう。本番に向けて好内容が期待される。
ココロノアイ(牝3、美浦・尾関知人厩舎)はステイゴールド産駒で見た目以上に走るタイプ。前々走のアルテミスSの内容が強く、前走もキッチリと力を出し切った。ここでも大崩れはなさそうだ。
クルミナル(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)は新馬戦、エルフィンS共に楽勝。ここは一気の相手強化となるが、あっさりクリアしてもおかしくない好素材だ。このメンバーで前走の様な競馬ができれば一気に桜の主役候補に躍り出る。
コンテッサトゥーレ(牝3、栗東・安田隆行厩舎)は前走の紅梅Sで大きく出遅れながらも直線で前を捕らえ切った。素質はこのメンバーでも見劣りせず、こちらも試金石となる一戦。
その他、距離不足の印象も能力上位のロカ(牝3、栗東・今野貞一厩舎)、芝替わりもダートの内容から期待が膨らむブチコ(牝3、栗東・音無秀孝厩舎)、こちらも距離不足の印象があるが素材上位のシングウィズジョイ(牝3、栗東・友道康夫厩舎)辺りも好内容が期待される。発走は15時35分。
【データ分析/過去10年】
人気(馬場改修後の過去8回)…1人気は[4-2-1-1]勝率50.0%、複勝率87.5%と安定。その内6頭は前年の阪神JFの連対馬で、勝率50.0%、連対率83.3%を誇る。単勝人気が2桁の馬は[0-0-0-43]で掲示板も5着が1回のみと人気のなさすぎる馬は減点。また、前走阪神JFで4番人気以内に推されての臨戦パターンが[3-3-3-0]複勝率100.0%と抜群の成績。
枠順(馬場改修後の過去8回)…内枠(1〜4)は[3-2-5-41]単勝回収率17%、複勝回収率53%に対し、外枠(5〜8)は[5-6-3-50]単勝回収率144%、複勝回収率71%と回収率の面では外枠が優秀。1〜4番人気の人気馬に限れば内(1〜4)枠は[3-2-1-9]複勝率40.0%、外枠(5〜8)は[3-4-1-9]複勝率47.1%と軸としての信頼度はあまり変わらない。上述のように単勝2桁人気の大穴は来ていないが、中穴(5〜9人気)に限ると内枠(1〜4)は[0-0-4-14]複勝回収率108%に対して、外枠(5〜8)は[2-2-2-16]単勝回収率240%、複勝回収率144%となっており、人気馬は枠に限らず能力を発揮でき、中穴馬が外枠有利の恩恵を受けて好走するパターンがよくみられる。
4角位置(コース改修後の過去8回)…4角先頭の馬が[2-2-1-3]勝率25.0%、複勝率62.5%と逃げ残りも充分起こりうるレースであるといえる。馬券圏内に入った5頭のうち、3頭が単勝オッズ10倍以上と穴狙いはここからか。しかし、直後の4角2〜4番手は[0-3-2-25]複勝率16.7%と勝ち馬が出ておらず、先行馬は不利といえる。
◆レッツゴードンキ
・陣営コメント/梅田調教師
「前走(阪神JF2着)は直線いったん先頭に立つシーン。最後は差されてしまいましたが、力のあるところは見せてくれた内容でした。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩。休み明けでも落ち着きがあって雰囲気はいいですよ。1週前追い切りもいい時計が出たので、当週はサッとやれば十分でしょう。ここでも楽しみにしています」
・一週前調教診断/井内利彰
阪神JF以来となるが