良血ポルトドートウィユがダービーに名乗りを上げるか/京都新聞杯
関西圏での日本ダービー最終切符争奪戦となる京都新聞杯。今年は良血ポルトドートウィユがここを勝ってダービーに名乗りを上げる事ができるのかに注目が集まる。それを逃げる自分のスタイルなら強いスピリッツミノルなどが阻止するのか。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。
■5/9(土) 京都新聞杯(3歳・GII・京都芝2200m)
ポルトドートウィユ(牡3、栗東・高野友和厩舎)はここ2戦で後ろからの競馬。ディープインパクト産駒にしてはそれほど切れるタイプではないので、勝ち切るまでには至らなかった。距離延長は好材料で、ここはダービーに向けて確かな結果が欲しいところだ。
スピリッツミノル(牡3、栗東・本田優厩舎)は未勝利勝ちまでに時間を要したが、勝ち上がるとそこから3連勝。ハナを切るスタイルで一気に才能が開花した。前走は自分の形で運べなかったが、距離延長で自分の形に持ち込めれば巻き返しは必至だろう。
その他、前走は相手が強かったが堅実駆けのダノンリバティ(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)、条件が合いそうなアルバートドック(牡3、栗東・松田博資厩舎)、サトノラーゼン(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)、能力上位のトーセンバジル(牡3、栗東・藤原英昭厩舎)辺りも好走の圏内。発走は15時35分。
【データ分析】
人気(過去10回)…1番人気は[3-0-2-5]勝率30.0%、複勝率50.0%と標準より若干信頼度が低い。1〜3番人気で[9-4-3-14]複勝率53.3%、複勝回収率96%と馬券圏内の半数を占める。4〜6番人気が[1-2-4-23]複勝回収率80%、7〜9番人気が[0-4-1-25]複勝回収率88%とちょうど標準並みの好走率。10番人気以下の馬は[0-0-2-59]複勝回収率25%と人気薄の馬にはあまり期待できない。
枠番(過去10回)…7枠が[0-1-0-20]複勝率4.8%、複勝回収率8%、8枠が[0-0-1-21]複勝率4.5%、複勝回収率5%と惨憺たる成績。それぞれ馬券になった馬は12年2番人気2着ベールドインパクトと05年2番人気3着アドマイヤフジと人気馬で、人気以上の着順に来たわけではない。逆にいうと、このレースの7・8枠で馬券になった馬はその不利を跳ね返すだけの能力がある(ベールドインパクトはのち京都記念連対や菊花賞4着、アドマイヤフジものち日経新春杯勝ちや中山金杯連覇)、という見方もできる。実際このレースを7〜8枠で走り、次走芝のレースに1〜6番人気以内で出走した場合単勝・複勝回収率ともに100%を超えている。また、1〜3枠は[5-4-5-37]複勝率27.5%、複勝回収率85%で、4〜6枠は[5-5-4-43]複勝率24.6%、複勝回収率84%と複勝率は若干内枠の方が高いが内枠と中枠の差はほとんどないと言っていいだろう。
脚質(過去10回)…レースで上がり3F5位以内を記録することができた馬は[10-7-9-26]複勝率50.0%、複勝回収率158%、6位以下の馬は[0-3-1-94]複勝率4.1%、複勝回収率12%と、このレースで末脚を発揮することができるかがこのレースでの好走の条件になる。切れ味勝負に強いディープインパクト産駒が5番人気以内で出走した場合が[2-1-2-2]複勝率71.4%、複勝回収率144%と好成績で、近3年は毎年馬券に絡み馬券圏内9頭中5頭を占めている。
◆ポルトドートウィユ
・陣営コメント/高野調教師
「前走(若葉S4着)はタフな競馬になって最後は苦しくなってしまいました。レース後は短期放牧を挟んでここを目標に帰厩。順調に調整できていますし、1週前追い切りはジョッキーに乗ってもらっていい感触をつかんでもらいました。気配は変わらず良好ですし、ダービーに向けていい結果を期待しています」
・一週前調教診断/井内利彰
皐月賞に出走しても人気上位に支持されただろう良血。前走後は