今年の新潟大賞典はデウスウルト、ラングレーといった重賞初制覇を狙う面々に加え、ハギノハイブリッド、パッションダンスといった復活を期す実績馬達も揃っており、難しい一戦となりそうだ。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■5/10(日) 新潟大賞典(4歳上・GIII・新潟芝2000m)
デウスウルト(セ7、栗東・平田修厩舎)はオープン昇格後、チャレンジCで2着、中山金杯で3着、中日新聞杯で2着とGIIIで続けて好走。GI馬が揃っていた前走の大阪杯ではさすがに上位入線はできなかったが、このメンバーなら力上位。今回は重賞初制覇のチャンスだろう。
ラングレー(牡4、栗東・矢作芳人厩舎)は条件戦を連勝して挑んだ前走の小倉大賞典で7着。道中の追走にすら苦労していた感じで、重馬場が全く合わなかったのだろう。関西馬ながら東京で3勝を挙げているように左回りのコースに替わるのはプラスで、天気も現時点の予報では大丈夫そう。巻き返しを期待したいところだ。
ダコール(牡7、栗東・中竹和也厩舎)はとにかく堅実な馬で、今年に入ってからも日経新春杯5着、小倉大賞典3着、福島民放杯2着と順調に走っている。特に前走の福島民放杯では58キロを背負って後方から追い上げており、直線の長い新潟コースならさらに期待ができそうだ。
その他、白富士Sを勝ったアズマシャトル(牡4、栗東・加用正厩舎)、GII勝ちの実績があり前走復調気配を見せたハギノハイブリッド(牡4、栗東・松田国英厩舎)、一昨年の覇者で長期休養明け2戦目からは大負けしていないパッションダンス(牡7、栗東・友道康夫厩舎)、今年は生彩を欠いているが昨年はGIでも健闘したヒットザターゲット(牡7、栗東・加藤敬二厩舎)なども上位を狙う。発走は15時20分。
【データ分析】
人気(過去10回)…1番人気は[2-1-1-6]勝率20.0%、複勝率40.0%とあまりふるわない。2〜6番人気の馬は[8-5-4-33]複勝率34.0%、複勝回収率84%とそこそこ走り、7番人気以下の馬は[0-4-5-89]複勝率9.2%、複勝回収率88%と勝ちはないがそれなりに走っている。どの人気でも平均程度はしっかり走っており、堅くもなければ荒れるというわけでもないレースといえるだろう。
前走脚質(過去10回)…前走の上がり3Fが5位以内だった馬が[9-6-9-54]複勝率30.8%、複勝回収率144%、6位以内だった馬が[1-4-1-73]複勝率7.6%、複勝回収率30%と複勝率・複勝回収率ともに4倍程度の差がついており、新潟の長い直線での末脚勝負で勝ち負けできる裏付けがほしいところ。特に前走5位以内の末脚を使い3着以内だった馬は[7-4-6-26]複勝率39.5%、複勝回収率157%と信頼度が上がる。
馬体重(過去10回)…当日の馬体重が499kg以下の馬は[4-7-6-91]複勝率15.7%、複勝回収率56%と低調な成績。500kg以上の大型馬は[6-3-4-37]複勝率26.0%、複勝回収率151%と好調な成績。特に前述の前走の上がり3F5位以内にも該当している場合は[5-3-4-19]複勝率38.7%、複勝回収率231%と、該当馬がいればぜひとも狙っていきたい。
◆デウスウルト
・陣営コメント/平田調教師
「前走(大阪杯6着)は直線で包まれてしまい、スムーズさを欠いた場面があった分、最後は厳しくなってしまいました。それでもここにきて安定して力を出せるようになっているし、引き続き状態も良好です。折り合い面に進境を見せているので、ここでも十分チャンスはあると思います」
・一週前調教診断/井内利彰
大原S以降、重賞でも崩れることがなかった堅実派が、前走は掲示板を外した。馬場状態が最大の敗因だとは思うが、調教内容から敗因を探ると