今年のプロキオンSは好メンバーが集結。見応えもありながら、馬券検討も楽しみな一戦となりそう。ここを勝って、秋に向けて弾みをつけるのはどの馬か。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。
■7/12(日) プロキオンS(3歳上・GIII・中京ダ1400m)
ベストウォーリア(牡5、栗東・石坂正厩舎)は昨年の勝ち馬で、今年もGIで3着、2着と好調をキープ。中京の力が要るダートは合うタイプで、今回も好走が期待される。持ち前のパワーで59キロを克服できれば連覇のチャンスは十分。
エアハリファ(牡6、栗東・角居勝彦厩舎)は右前脚の傷腫れでフェブラリーSを回避。前哨戦の根岸Sを制していただけに本番でも好走が期待されていた。今回は仕切り直しの一戦となるが、当然上位争いが期待されるところ。
コーリンベリー(牝4、栗東・柴田政見厩舎)は先行力が魅力だが、前々走で控えて結果を出せたように、脚質にも幅が出てきた。大崩れする要素が少なく、本格化した今、ベストの1400mならこのメンバーでもと思わせる。
ワイドバッハ(牡6、栗東・庄野靖志厩舎)は小回り、1800mと、ここ2走の条件が合わず着順を落としているが、直線が長い中京でベストの1400mならば、持ち前の破壊力を発揮できるだろう。ここで結果を残して秋につなげたいところ。
レッドアルヴィス(牡4、栗東・安田隆行厩舎)は前走、3走前と1400mでは非常に強い競馬を見せている。左回りも合うタイプで、このメンバーでどれだけやれるかが楽しみ。
その他、GI馬ドリームバレンチノ(牡8、栗東・加用正厩舎)・グレープブランデー(牡7、栗東・安田隆行厩舎)、昨年2着のキョウワダッフィー(牡7、栗東・笹田和秀厩舎)、一昨年の覇者アドマイヤロイヤル(牡8、栗東・橋田満厩舎)辺りも好走圏内。発走は15時35分。
【データ分析】
人気(中京競馬場で行われた過去3回)…1番人気は[1-0-2-0]勝率33.3%、複勝率100.0%と過去3年では3着を外していない。1〜5番人気が[2-3-2-8]複勝率46.7%、複勝回収率80%と標準並みの好走率で、6〜10番人気が[0-0-1-14]複勝率6.7%、複勝回収率49%とあまり走れていない。11番人気以下が[1-0-0-17]複勝率5.6%、複勝回収率85%と全体的に人気別の好走率と同じくらいの成績。
前走脚質(中京競馬場で行われた過去3回)…前走の脚質別での成績を見てみると、前走で逃げていた馬が[1-0-1-6]単勝回収率1490%、複勝回収率285%と高い回収率を挙げている。6番人気以下で3着以下に入った2頭がいずれもこれに該当し、過去3年の傾向から穴馬を選ぼうとするなら、前走逃げて大きく負けて人気がなくなった馬をこのタイミングで狙いたい。
馬体重(中京競馬場で行われた過去3回)…前走脚質で穴馬の条件を挙げたので、1〜5番人気の人気馬でしっかり好走できる馬の条件を見ていきたい。1〜5番人気の15頭のうち、当日の馬体重が500kg以上の馬が[2-2-1-2]複勝率71.4%、複勝回収率131%と信頼でき、500kg未満の馬が[0-1-1-6]複勝率25.0%、複勝回収率36%と、期待に応えられていないことがわかる。人気薄で馬券に絡んだ2頭も500kg以上の大型馬だった。軸馬の選択に迷ったら馬体重の重たい馬から選ぶだけでなく、軽めの馬を軽視する材料としても使いたいところ。
◆エアハリファ
・陣営コメント/辻野調教助手
「前走(根岸S1着)の後はフェブラリーSを目標にしていましたが、右前脚の蹄を傷めて回避。目指してきたレースだけに残念でしたが、一度放牧に出してすぐに回復してくれました。ここを目標に調整して帰厩させ、順調に仕上がってきていますよ。東京が得意なだけに左回りの中京も問題ないでしょうし、いいレースを期待しています」
・血統診断/望田潤
米GIパシフィッククラシック3着Dig for Itなどの近親で