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速報アップ! ゴール前猛追の札幌記念回顧

  • 2015年08月25日(火) 18時00分
小牧太

今回は札幌記念翌日の小牧騎手を電話で直撃!


ヒットザターゲットで挑んだ札幌記念は、ゴール前で猛追するもアタマ差の2着! 悔しい一戦ではありましたが、小牧騎手の腹をくくった騎乗は見応え十分でしたね。さて、今回の太論は、札幌記念翌日の小牧騎手を電話で直撃。じっくりとレースを振り返ります!
(取材・文/不破由妃子)


もう一完歩、待っていたら…!

──札幌記念はアタマ差の2着! いやぁ〜、ゴール前は大興奮でした。

小牧 あそこまでいったら勝ちたかったねぇ。でもね、改めて走ることがわかった。あの馬、走るわ。目黒記念にしても札幌記念にしても、決してまぐれじゃないね。

──確かに、ゴール前のあの脚は、まさに“鬼脚”でしたものね。さっそくレースを振り返っていきたいのですが、内枠を希望していたなかでの3枠5番。枠を知ったときの率直なお気持ちは?

小牧 ギリギリやなぁと思った。でも、ここなら良しとするか、っていう感じやったね。

──好スタートから道中は中団の後ろ。位置取りについてはどんなイメージを?

小牧 うん、スタートが決まったし、もうちょっと前に行きたかったんやけどね。積極的に行く馬がいなかったもんやから、逆にみんな行きたがって。それであの位置に。馬の調子ももうひとつで、行きっぷりもあんまり良くなかったね。道中は付いて行かれへんかったもん。

──確かに押しても進んでいかないような感じでしたね。

小牧 そうそう。ここからじゃ届かんかなぁと思いながら乗ってたんやけど、とりあえずダービーフィズの後ろに付けて。岩田くんは、内から馬群を縫っていく技術を持っているからね。それを見越して、後ろを付いていこうと決めたんやけど。

──直線では完全に前が壁に…。

小牧 直線に向いたところで前の前を見たんやけど、その時点で“これは詰まるなぁ”と思った。だから外に出したんやけど、動いた瞬間、前が開いてん。気付いたときには、もう遅かったわ。ほんの一瞬の出来事やけど、もう一完歩待っていたら勝ってたと思う。まぁ、たらればやね。悔しいけど、あれはもうしょうがない。

──追い出しのタイミングも直線の進路取りも、難しい馬ですからね。最初から外を回すことは考えていなかったのでは?

小牧 うん。最初から内を突くか、馬群を縫うか、そのつもりでいた。詰まってもしょうがないっていう腹をくくった乗り方をしないと、走ってくれないと思っていたからね。それにしても、最後の脚はすごかったわ。

──ゴールした瞬間、優劣はわかりましたか?

小牧 届かんかったのはわかったよ。悔しかったねぇ。四位くん(1着ディサイファ)はわからんかったみたいで、ゴールした後、「小牧さん、どうやった?」って聞いてきたから、「僕が負けてるよ…」って言うたんやけど。

──宝塚記念4着、天皇賞(秋)5着など、GIで好勝負していた馬が、ここにきて完全に復活した印象です。小牧さんとも手が合うのは間違いありません。

小牧 もったいないレースやったけど、あそこまで走ることがわかったのは、すごくうれしい。東京コースに替わったら、なんか……GIでも十分やれそうやで。決してリップサービスではなく、本当にそう思うわ。

小牧太

東京コースに替わったら、なんか……GIでも十分やれそうやで。決してリップサービスではなく、本当にそう思うわ



──俄然、楽しみになりましたね。今後の予定は?

小牧 おそらく天皇賞(秋)に直行するんちゃうかな。中距離路線にはダコールもいるけど、天皇賞はヒットザターゲットで行こうと思ってます。本当に楽しみになってきたわ。

──ちなみに、札幌に参戦したのは、代替開催となった09年の函館記念(レジネッタ9着)以来、6年ぶりでしたね。夜はどう過ごされたんですか?

小牧 千歳空港の近くにお世話になっているお寿司屋さんがあるんですわ。札幌に行ったら、必ずその店に行くねん。札幌記念の日も、終わってから直行して。5時半くらいから一杯飲みながら、美味しいものをたくさん食べさせてもらいましたわ。

──今日(24日・月曜日)も北海道にいらっしゃるんですよね?

小牧 うん、今ニセコにいます。漫画を読みながら、1時間くらい温泉に入ってんねん。極楽や!

【次回の太論は!?】
次回は7月後半からのレース回顧です。ベストレース、ワーストレースをジョッキー目線で振り返るとともに、ユーザーからのさまざまな質問にもストレートに答えます!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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