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出遅れて1番人気12着 リッキーに朗報/トレセン発秘話

  • 2015年12月02日(水) 18時00分


◆スタートダッシュをうまく決めることはこの舞台では特に気を使わなければいけない要素

 中京ダート1800メートルはスタートでつまずく馬が多いといわれる。スタート地点が直線の上り坂の途中となるため、滑ってしまい、バランスを崩してしまうケースが少なくないのだとか。

 実際、昨年のチャンピオンズC、さらには今年の東海Sでも複数の馬がつまずいた。ゲートからのスタートダッシュをうまく決めることは、もちろんコース問わずで重要なのだが、この舞台では特に気を使わなければいけない要素なのだ。

 2012年の中京リニューアルに伴い新設されたこのダート1800メートル。30鞍以上騎乗した騎手の中ではスタートがうまいといわれる武豊と福永が、それぞれ勝率22.7%、19.1%と他より抜きんでた成績を残しているのは、スタートの重要性を物語る何よりの証しだろう。

 実は今年の東海Sでつまずいた馬の一頭は武豊騎乗のコパノリッキーだった。それでも大きくバランスを崩すことなく立て直し、何事もなかったかのようにサッと好位につけられたのは、武豊の類いまれな技術があったからこそだ。

 前に行く馬の割にそこまでスタートがうまいわけではないのがコパノリッキー。さかのぼれば田辺が騎乗した昨年のチャンピオンズC1番人気12着惨敗の原因にもなったのはご存じの通りだ。今年もまずはスタートがカギになるが、村山調教師いわく「中京競馬場側でもスタートでつまずく馬が出ないよう対策をしているみたいですよ」。

 マジっすか? 実際に馬場造園課に聞いてみると「3回中京開催前に、クッション砂の下にある山砂を入れ替えた(この山砂が締まってくると滑りやすくなるので、この部分を入れ替えて軟らかくするらしい)効果で開催中はスタートでつまずくような馬はほとんど見られなかった」とか。

 モマれない競馬が大前提となるコパノリッキーにとって、コース状況がいいのはもちろんのこと、スタート力が抜けている武豊が今年の鞍上というのも、中京ダート1800メートルで戦う上では大きな買い材料。昨年のリベンジを果たす可能性は大…と思っている坂路野郎だが、結論はもう少し考えてからとしたい。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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