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　今年の阪神ジュベナイルフィリーズは混戦模様。レースの印象ではアットザシーサイドがリードしているように見えるが、他馬も良くなっていて、それほど大きな差はなさそう。このレースを勝って2歳女王に輝くのはどの馬か。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■12/13(日)　阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳・牝・GI・阪神芝1600m)

　メジャーエンブレム(牝2、美浦・田村康仁厩舎)はデビューからの2戦が好位から押し切る強い勝ち方。前走のアルテミスSでは離れた大外からデンコウアンジュの強襲にあい、重賞制覇を逃したが、現時点での世代上位の力は見せた。ここでも上位争いに持ち込んでくるはず。

　アットザシーサイド(牝2、栗東・浅見秀一厩舎)はデビューから2連勝。前走の秋名菊賞では馬体重が10キロ減っていてギリギリの体つきに見えたが、レースでは直線で追い出しを待つほどの手応えで、結果その通りに楽勝し能力の高さを見せつけた。これ以上体重が減ると心配だが、その辺りをクリアできればここに入っても勝ち負けに持ち込めそうだ。

　キャンディバローズ(牝2、栗東・矢作芳人厩舎)はデビュー戦こそ落としたが、その後2連勝でファンタジーSを制覇。ソエの影響があったように見えたが、勝ち切って見せる辺り能力は高い。今回は相手強化、距離延長と課題が残るが、それをはね返すだけのポテンシャルも持っていそうだ。

　デンコウアンジュ(牝2、栗東・荒川義之厩舎)は新馬戦こそ伸び切れず5着に敗れたが、2戦目の未勝利を勝ち、続くアルテミスSでは目の覚めるような末脚でメジャーエンブレムを差し切って重賞制覇を果たした。18キロの馬体重減だったが、細くは見せず、切れの生きる造りになっていたようだ。メイショウサムソン産駒で阪神コースの馬場にも負けることはなさそうで、ここでも大崩れすることは考えづらい。

　その他、距離が課題も前走からの上積みが大きそうなブランボヌール(牝2、栗東・中竹和也厩舎)、使いながら一戦ごとに力を付けているクロコスミア(牝2、栗東・西浦勝一厩舎)、ファンタジーSでは不発も前走で改めて力のあるところを見せたアドマイヤリード(牝2、栗東・松田博資厩舎)、牝馬同士なら見劣りしないペルソナリテ(牝2、美浦・相沢郁厩舎)辺りも好走圏内。発走は15時40分。

【データ分析】
人気(過去10回)…1人気は[2-2-1-5]勝率20.0%、複勝率50.0%。1〜5番人気が[9-6-6-29]複勝率42.0%、複勝回収率93%、6〜10番人気が[1-3-4-42]複勝率16.0%、複勝回収率101%。11番人気以下が[0-1-0-79]複勝率1.3%、複勝回収率30%と大穴の台頭が少なめな印象。

前走脚質(過去10回)…前走の上がり3Fが5位以内だった馬が[10-10-8-107]複勝率20.7%、複勝回収率83%、6位以下だった馬が[0-0-2-40]複勝率4.8%、複勝回収率22%と前走で上がりを記録している馬が優勢。特に前走上がり3Fが5位以内の馬の中でも、その前走での着順が2着以内の馬が[10-9-8-77]複勝率26.0%、複勝回収率104%とほぼ3着以内を独占している。

生産牧場(過去10回)…ノーザンファームの生産馬が[6-4-3-22]複勝率37.1%、複勝回収率126%と好成績で、社台ファーム生産馬も[1-3-1-14]複勝率26.3%、複勝回収率84%とさすがにノーザンには負けるが良い成績。それ以外の牧場の合計が[3-3-6-114]複勝率9.5%、複勝回収率48%と複勝率・回収率で大きく引き離されているように、2場出身馬が順調に育成されて2歳王者になるパターンが多い。特にノーザンファームの生産馬でかつ前述の前走上がり2位以内で2着以内の馬が[6-4-3-9]複勝率59.1%、複勝回収率201%と相当高い複勝率で、エリート育成ルートで実力を見せて連対した馬が近年の激走パターン。

◆アドマイヤリード
・陣営コメント/松田博調教師
「前走(白菊賞1着)は、小柄な馬だけに馬込みで揉まれないように進めてほしかったんだけど、そのとおりのレースで終いは内々をよく伸びてくれた。ここを使うことは考えていたので、いい競馬ができて良かった。レース後も大きな反動なく順調に来ています。GIになるけど、前走のようにこの馬のリズムで進めていいレースをしてもらいたいですね」

・血統診断/望田潤
　母ベルアリュールはヴァントー賞(仏GIII・芝1850m)とアシーニアS(米GIII・芝8.5F)の勝ち馬で、その半弟に