キンシャサノキセキ、サンカルロ、リアルインパクトと連覇が続いた阪神C。10回目の節目となる今年の覇者はどの馬か。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■12/26(土) 阪神C(3歳上・GII・阪神芝1400m)
ウリウリ(牝5、栗東・藤原英昭厩舎)は今回紅一点のエントリーとなるが、実力・実績ともに上位の存在。近3走はスプリント戦だったが、この条件でも昨年の本レースで4着、阪神牝馬Sで2・3着と崩れてはいない。ここは重賞3勝目の期待がかかる。
ビッグアーサー(牡4、栗東・藤岡健一厩舎)は前走の京阪杯で2着。アタマ差での負けだけに、直線内の狭いところで少し追い出しが遅れたのは痛かったが、間違いなく重賞級の力があることは見せた。今回は初の距離延長がカギとなるが、ここで重賞初制覇を決めて来年に臨むことができるか。
ダイワマッジョーレ(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)は昨年の本レースで3着に入り、今年は同条件の阪急杯を制覇。それ以降は敗退が続いているが、本レースは臨戦過程に関わらずコース相性の良い馬が結果を出すことが多いだけに、侮れない存在。
その他、今年はなかなか結果を出せないでいるが地力上位のダノンシャーク(牡7、栗東・大久保龍志厩舎)、夏のCBC賞で2着のダンスディレクター(牡5、栗東・笹田和秀厩舎)、セントウルSを逃げ切った3歳馬アクティブミノル(牡3、栗東・北出成人厩舎)、阪神巧者テイエムタイホー(牡6、栗東・鈴木孝志厩舎)、前走久々の勝利を挙げたロサギガンティア(牡4、美浦・藤沢和雄厩舎)・サンライズメジャー(牡6、栗東・浜田多実雄厩舎)なども上位争いの圏内。発走は15時45分。
【データ分析】
人気(過去9回)…1人気は[2-1-0-6]勝率22.2%、複勝率33.3%と安定感がない。1〜5番人気が[5-4-4-32]複勝率28.9%、複勝回収率85%、6〜10番人気が[4-4-2-35]複勝率22.2%、複勝回収率107%。11番人気以下が[0-2-2-66]複勝率5.7%、複勝回収率67%と人気馬の信頼度は全体的に低め。
前走距離(過去9回)…前走が今回と同じ距離のレースだった馬が[2-0-2-31]複勝率11.4%、複勝回収率67%。今回距離延長で臨む馬が[1-3-0-41]複勝率8.9%、複勝回収率32%と不振で、前走1200m組のスプリンターには厳しいレースとなっている。今回距離短縮の馬が[6-7-6-61]複勝率23.8%、複勝回収率119%と質量ともに圧倒している。特に距離短縮組でもその前走の3コーナーで4番手以内と先行していた馬が[2-5-3-19]複勝率34.5%、複勝回収率222%、5番手以下の馬が[4-2-3-42]複勝率17.6%、複勝回収率61%と1600m以上で先行していた馬が、距離が短くなって好走するパターンを狙いたい。
前走着順(過去9回)…前走の着順が9着以内の馬が[6-3-3-73]複勝率14.1%、複勝回収率45%、10着以下の馬が[3-7-5-60]複勝率20.0%、複勝回収率126%と前走の着順が悪い馬の方が成績が良く、前走好走して人気になる馬を少なからず軽視していきたい。前走10着以下の馬の中でも、その前走が京都競馬場だった馬が[2-5-5-36]複勝率25.0%、複勝回収率172%と高い回収率を挙げており、京都競馬場で適性が向かず凡走し、今回阪神競馬場で適性の差で巻き返す馬を狙いたい。特に前走マイルCSなど、京都の1600m以上のレースで先行していたような馬がいればぜひ狙いたい。
◆ビッグアーサー
・陣営コメント/藤岡調教師
「前走(京阪杯2着)は内枠から内々でやや苦しい格好。直線も進路を探りつつの追い出しでしたが、そこからはすごい脚を見せていたし、改めて力のあるところは示したと思います。レース後も特に反動はなく、むしろさらに上積みが見込める状態。前走の内容からも距離は延びて大丈夫という感じだし、スムーズに運んで力を出せれば楽しみです」
・血統診断/望田潤
3代母ReloyはサンタバーバラH(米GI・芝10F)とサンタアナH(米GI・芝9F)に勝った活躍馬