■フェブラリーS(G1・東京ダ1600m)フルゲート16頭/登録20頭
【コース総論】東京ダ1600m ・コースの要所!
★1番人気を筆頭に人気馬がキッチリ強さを発揮。10〜12人気も侮れず。
★信頼度の面でも回収率の面でも外枠優勢。枠番値も明暗がハッキリ。
★差しも決まるが期待値が高いのは好位。「外枠から好位」がベスト。
フルゲートにおける平均配当は、単勝1158円、馬連6788円、3連複3万3969円。単勝や馬連は平均的な水準だが3連複がやや高いという、ヒモ荒れ傾向が見てとれる。実際に人気別成績を見ても、1番人気を筆頭に人気サイドの信頼度は非常に高く、むやみやたらと人気馬を消すのはナンセンス。人気馬から入り、ヒモで10〜12番人気を積極的に拾うような買い方が、もっとも効率がいい。
枠番については、ハッキリと外枠優勢。芝スタートで、外枠のほうが芝を長く走れること。そして、外枠から先行した馬が内に圧をかけられるコース形態であることが、その要因である。信頼度も完全に「外>中>内」の順で、外枠である馬番13〜16番は、ベタ買いでも儲かりそうな勢い。内枠を引いた馬は人気馬であっても、かなり割り引いて考えたほうがいい。
直線の長い東京のダートなので差しも決まるが、もっとも期待できるのは好位のポジション。4コーナーを2〜5番手で回った馬の複勝率は抜きんでており、回収率も単勝161%、複勝95%と超優秀だ。逆に不振なのが4コーナーを11番手以下で回った馬で、勝ち負けには「4角通過9番手以内」が必要と考えるべき。つまり、外枠からスッと好位につけられるような馬を、高く評価すべきコースなのである。
【レース総論】フェブラリーS(G1) 過去10年
・レースの要所!
★コースデータ同様に上位人気馬が強いレース。関西馬も圧倒的優勢。
★外枠の強さはコースデータ以上かも。馬番13〜16番は必ずチェック。
★距離延長組は大幅割引の対象。交流重賞組の高い2〜3着率も要注目。
1番人気は[5-0-2-3]と半分が勝利しており、2〜3番人気もかなりの強さ。最低人気で制した14年コパノリッキーのような例もあるが、基本的にはかなり、人気サイドが強いレースといえる。また、ふたケタ人気馬がコースデータよりも不振であるのも、注目しておきたいデータ。ホームラン狙いでブンブン振り回すのは、オススメしかねる一戦である。
枠番データも、コースデータ同様に「外枠優勢」の結果。全体で比較したデータだと内枠も意外に好成績だと思えるが、対象をひとケタ人気に絞り込んだデータの枠番値で比較すると、完全に外枠優勢であるのが判明する。内枠から好走しているのは人気馬ばかりで、あのカネヒキリでさえ3着に敗れているのだから、その厳しさは推して知るべしだ。
好位追走組が優勢であるのも、コースデータと同じ。4コーナー11番手以下から馬券絡みを果たした馬も5頭いるが、人気馬でも2着に来るのが精一杯で、8番人気以下ではすべて4着以下に終わっている。ちなみに、「7〜8枠から好位追走」という条件を満たした人気馬は、昨年のインカンテーション、一昨年のホッコータルマエなど、非常に高い信頼度を誇っている。
あとは、関西馬の強さや、前走交流重賞組がやたらと2〜3着に来ることなども押さえておきたいが、さらに重要なのが「距離短縮組」であるかどうか。ここ3年の3着以内馬が、すべてこの条件を満たしているように、勝ち負けする上での必要条件といえる。つまり、前走根岸S組のモーニン、前走JBCスプリント組のベストウォーリアなどは、疑ってかかるべきなのだ。
【馬場&血統総論】・現在の馬場
稍重だった日曜日でも差しが届いているように、いつも通りの東京ダ1600m。
・天候予測
土曜日に降雨があるが日曜日は曇り。良よりも稍重〜重となる可能性が高い。
・注目血統
ゴールドアリュール産駒◎、ケイムホーム産駒○
ダート戦なので芝ほど馬場を気にする必要はないが、土曜日の雨予報と日曜日の気温の低さは気がかり。湿ったダートに凍結防止剤が入ると、脚抜きのいい状態ではなく、逆に粘りのある重い馬場へとシフトするケースがあるからだ。先週は差しがキッチリ届く「いつもの東京ダ1600m」という印象だったが、今週はどうなるか。
血統面は、期間内30勝とぶっちぎりの好成績を残している、ゴールドアリュール産駒をトップ評価。勝率や連対率もかなり高く、その適性の高さは、現在二連覇中であるコパノリッキーを見ても明らかだ。それ以外は一長一短といった印象だが、意外に侮れないのがケイムホーム産駒。距離延長組でも、タガノトネールは押さえたほうがいいかも。
★出走登録馬・総論×各論 今年最初の中央G1である、フェブラリーS。人気の中心はノンコノユメで、それに連覇中の覇者コパノリッキーや、根岸Sを制したモーニン、ハイレベル戦で好走を続けるロワジャルダンなどが続く──という図式である。アスカノロマンやホワイトフーガ、勢いのあるスーサンジョイなども侮れず、馬券的にも面白い一戦となりそうだ。
枠番の影響が非常に大きなコース&レースだけに、最終的な結論は出せない。それを抜きにした評価になるが、かなり食指が動かされるのがアスカノロマンである。東京ダート初経験で、実績的にも見劣りする部分はあるのだが、「ダ1800mの東海Sを制して出走する継続騎乗の関西馬」であり、好位を取りに行ける速力を備えているのもプラス。勝ち負けも可能とみて、この馬をトップ評価とする。
二番手にコパノリッキー。実績、コース適性の高さの両面から推せる1頭で、大きく割り引くようなところはいっさいナシ。人気サイドでもっともアテにできそうなのは、この馬だと思われる。2〜3着あたりに取りこぼすケースも考えられるが、それでも買いは買い。ホッコータルマエがいないというのも、じつはかなりのプラス材料である。
この2頭から大きく離れての三番手に、牝馬のホワイトフーガ。好走例のない牝馬であることや、関東馬であるのが割引の対象となったが、チャンピオンズCのサンビスタのように、牡馬相手でもやれてしまう可能性アリだ。鞍上が、勢いに乗る大野ジョッキーというのも好印象。前で決まる場合、この馬が絡む可能性はけっこう高い。
四番手にモンドクラッセ、五番手にタガノトネールと、ここまでが上位評価組。以下は、ノンコノユメ、ロワジャルダン、ローマンレジェンド、ベストウォーリアという序列である。もっとも、これらは枠番次第でガラッと入れ替わるはずで、最終的に自分がどの馬から買うかなど、サッパリ読めない。それほど「枠番」を重視すべきレースなのだと、最後に改めて強調しておきたい。
■総論×各論・先週の馬券回顧
京都11レース 京都記念(G2)
1着 07サトノクラウン
2着 06タッチングスピーチ
3着 02アドマイヤデウス
ハズレモード継続中。10ワンアンドオンリーから勝負して見事に玉砕したわけですが、ハズレはハズレでも、これはわりと満足なハズレ。パドックの気配は素晴らしかったし、実際デキはかなり良かったと思う。積極的に出していったのも、結果はともあれ個人的には大歓迎。う〜む、サトノクラウンも上位に評価できてたんだけどなあ(愚痴)。
※コース&血統データは2013年以降、レースデータは2006年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。