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キーンランドCは徹底的に攻めの姿勢を貫いたシュウジ大本命だ/トレセン発秘話

  • 2016年08月25日(木) 18時00分


◆「今回を勝つためにビッシリ」

 開催を札幌に移してから“北のトレセン”としての役割を担ってきた函館競馬場も、今週木曜(25日)をもって閉場となる。もっとも馬運車手配の都合上、札幌移動組は前日(24日)に退キュウせねばならないのが、滞在馬の約束事。諸事情によりギリギリまで函館で調整したい馬は、通常の追い日に輸送するリスクを例年背負わされることになる。

 ゆえに滞在馬の調整法にキュウ舎の色が最も出やすいのも“函館オーラス週”であると言えようか。メーンのGIIIキーンランドC出走馬の動向も当然ながら十人十色だ。

「ウチのキュウ舎は全休明けは絶対に時計を出さない方針。それは場所をどこに移そうが変わらない決め事ですから」とはサドンストームの深川享史助手。同じく輸送日の追い切りを決めたアクティブミノルの中村徹朗助手は「輸送する日にハードにやれないので、1週前(ウッド5ハロン65.8秒)が本追い切りのつもりでギッチリやった。動きから見ても今週はサッとやれば十分と思っているので」と計算済みを強調する。

 一方、輸送後の札幌で最終追いを予定するのはオメガヴェンデッタ。「函館でも順調に調整できたし、北海道の2戦同様に最後は本馬場(芝コース)で総仕上げになると思います」と上野鑑寿助手は普段通りをアピールしている。果たしてどの調整法が正解なのかは、結果が出てみなければ分からないのだが…。当方が現時点で最も“熱”を感じるのは、全休明けの23日に、降雨でぬかるむ馬場をものともせずハードな2頭併せを敢行したシュウジである。

「北九州記念でベルカントが2着しただけに、サマースプリント優勝のためにはセントウルS出走が義務付けられた形やけど…。おそらくそこまでオツリはないやろ。何せ今回を勝つためにビッシリつくっているんやから」

 管理する須貝尚介調教師がこう語るように、モレイラが騎乗した1週前の併せ馬も芝で目を引く動きを見せたが、今週はさらなるハードワークで併走馬を圧倒。函館滞在馬において、徹底的に攻めの姿勢を見せた唯一無二の存在である。よほどのアクシデントがない限り不動の本命馬と見ているが、果たして結果は?(美浦の宴会野郎・山村隆司)

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