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道悪ウエルカム 過去最高のデキ 怖いぞ!ディサイファの一発/トレセン発秘話

  • 2016年11月17日(木) 18時00分


◆道悪巧者は俗に「水かきが付いている」

「ミッキーアイルがすんなり逃げる展開になるんだろうなぁ。マイルの距離なら、この馬は止まるんだろうか」

 全休明けの15日、マイルCSにヤングマンパワーを送り出す森信次郎キュウ務員が南スタンドでポツリとつぶやいた。おそらく先週京都の結果を受けての発言だ。GIIデイリー杯2歳Sはボンセルヴィーソ(8番人気)が逃げて粘ってクビ差2着。GIエリザベス女王杯は好位3番手を進んだシングウィズジョイ(12番人気)がクビ差2着。同週は逃げ切りVが4例あり、先行馬には“優しいターフ”だったかもしれない。

 さて、今週から京都芝はB→Cコースに変更。傾向が継続するのかというのも関心事だが、さらに気になるのは週末の微妙な天候である。

「谷川岳S(稍重=2着)の走りを見ても、この馬は馬場の良否は問わない。むしろサトノアラジンのような一瞬の切れで勝負するタイプは天気が気掛かりかもね」(森キュウ務員)。週末の予報は土日(19、20日)ともにぐずつき気味。予想者としても予報とにらめっこの1週間になりそうだ。

 さて、そんな中で当方が警戒するのが「雨ウエルカム」を公言するディサイファの一発だ。道悪巧者は俗に「水かきが付いている」と表現されるが、レッドレイヴン、クリールカイザー、アーデントら重巧者を完封した4歳時(13年)の甲斐路S(不良=東京芝1800メートル)はまさに「水かき付き」の走りだった。

「でもね、馬場どうこうじゃなくとにかくスムーズな競馬を、が今回の心境。安田記念も毎日王冠(ともに6着)もインでゴチャつき力を出し切れていないんだから。外からねじ伏せたアメリカJCC(1着)は強かった? もうそんなことも俺は忘れたよ(笑い)」

 担当の矢崎高志キュウ務員がこう語るのも、状態の良さを確信すればこそ。過去の追い切り時計を見ると分かるのだが、これまで坂路ではラスト1ハロン13秒をどうしても切れなかった馬。それが前走時からは当然のように12秒台を刻んでいる。

「ずっと調教の最後は走るのをやめていた。ひどい時はしまい14秒かかったもん。それがオジサンになって、やっと言うことを聞くようになった。今回は過去最高のデキだし、安田記念より落ちるメンバーだからね」

 調教パートナーの小島良太助手のボルテージは前走時も高かったが、今回はそれ以上。今週も気になる京都の馬場…それ次第では伏兵以上の評価も必要になってくる。(美浦の宴会野郎・山村隆司)

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