◆57kgでの出走となるが問題にならないだろう
ニシケンモノノフは昨年来の充実ぶりがすばらしい。2歳時には兵庫ジュニアグランプリを制したが、その後はやや低迷。地方出身で2歳時に活躍した馬は、一度落ち込んでしまうとそのまま尻すぼみということがよくあるが、ニシケンモノノフは昨年から今年にかけて9戦して6連対、フェブラリーSにも出走してすべて掲示板内という安定ぶり。2度めのピークを迎えたと言ってよさそうだ。昨年の黒船賞ではダノンレジェンドに1馬身差の2着。そのときが56kgで、今年は57kgでの出走となるが、57kgでは年末の兵庫ゴールドトロフィーを制しているだけに、それも問題にならないだろう。
キングズガードは、フェブラリーSこそ11着だったが、ダートのオープンで常に上位争い。エニフSは57kgを背負って強い競馬を見せた。根岸Sでは今回と同じ斤量でニシケンモノノフ(5着)にクビ差ではあるものの先着しての4着。まだ重賞勝ちがないとはいえ、ダート1400mで発揮する能力は間違いなく重賞級。はじめての地方参戦で、コーナーを4つまわる小回りの1400mと地方のダートをこなせるかどうか。
ドリームバレンチノは昨年、展開がハマったことがあったにしても、9歳で58kgを背負って東京盃を制したのには驚かされた。2014年のJBCスプリント勝ちによってJpnIIIでは別定重量やハンデを背負わされるため、なかなか勝ち星にはつながらないものの、59.5kgを背負わされた昨年末の兵庫ゴールドトロフィーでも直線で鋭い追い込みを見せ、ニシケンモノノフにクビ差まで迫った。今回も59kgを背負うことになるが、見せ場以上もありそうだ。
佐賀・サマーチャンピオンで重賞初制覇を果たしたグレイスフルリープだが、その後の3戦がいまひとつの成績。とはいえ気になるのは父ゴールドアリュール。残念ながら2月18日に死亡したが、その翌日のフェブラリーSでは産駒のゴールドドリームが勝った。さらに地方でも、2月22日には浦和・ユングフラウ賞をステップオブダンスが、3月1日には川崎・エンプレス杯をワンミリオンスが制し、産駒の勢いが止まらない。
ブラゾンドゥリスは前走バレンタインSが初めてのオープン勝ち。この馬も初めての地方の馬場をこなせるかどうかだが、父ノボジャックは2001、2003年と黒船賞を2度制しており、父仔制覇に期待がかかる。
地元の期待は牝馬のディアマルコだが、さすがに中央の一線級が揃った中でのスピード勝負では厳しそう。
◎ニシケンモノノフ
◯キングズガード
▲ドリームバレンチノ
△グレイスフルリープ
△ブラゾンドゥリス